システム構成要素|システムアーキテクト試験
この分野には 43問あります。くり返し出ているものから並べています。
この分野でくり返し出ている用語はストレージ(7問)・磁気ディスク(6問)・LAN(5問)・MTBF(5問)・信頼性(5問)です。問題が多い回は平成28年度 秋期(5問)・平成25年度 秋期(4問)・平成24年度 秋期(4問)です。
壊れても続けるか止めるか、何を共有し何で測るか
システム構成要素の分野では、複数の機器やサービスを組み合わせて、止まりにくく速いシステムを作る方法を扱います。故障への構え方、指標がどこに効くか、つなぎ方と分け方を区別すると整理できます。
故障を前提に備えるのがフォールトトレランスで、多重化がその基本です。一部が壊れても機能や性能を落として動き続けるのがフェールソフト、安全な側に止めるのがフェールセーフ、誤った操作をさせないのがフールプルーフです。信号機を故障時に赤にするのは、止めて安全を守る考え方に当たります。
MTBF は故障の起きにくさ、MTTR は直す速さを表します。予防保守は MTBF に、待機系への自動切替えや保守拠点の分散は MTTR に効きます。稼働率は、直列の部分は全てが動く確率を掛け、並列の部分は全てが壊れる確率を 1 から引いて組み立てます。災害対策では、どの時点まで戻すかが RPO、いつまでに戻すかが RTO で、同期レプリケーションは RPO を最も短くします。
ストレージは、サーバに直結する DAS、LAN でファイルを共有する NAS、専用のネットワークでブロック単位に扱う SAN に分かれます。見せる容量と物理的な割当てを切り離し、使った分だけ割り当てるのがシンプロビジョニングです。データベースのクラスタでは、全サーバがデータを共有するシェアードエブリシングなら1台が壊れても処理を続けられます。
処理を分ける仕組みも目的で見分けます。MapReduce はキーと値の組を作る段と、キーごとに集める段で大量のデータを並列に処理します。RPC は遠くの関数を手元のように呼びます。マイクロサービスはサービスごとの変更がしやすく、エラーが続く相手への要求を止めるサーキットブレーカーで障害の波及を抑えます。
性能の見積りは、確率や比率で重み付けした平均で考えます。並列化の効果には並列化できない部分やオーバヘッドで上限があり、割合を問うときは分母を先に決めます。キャパシティプランニングは、処理量の伸びを見込み、必要な資源を適切な時期に増強して、適正な費用で性能を保つ活動です。
この分野で出た問題
- 平成30年度 秋期 問22磁気ディスク装置や磁気テープ装置などの外部記憶装置とサーバを,通常のLANとは別の高速な専用ネットワークで接続してシステムを構成するものはどれか。
- 平成25年度 秋期 問191台のCPUの性能を1とするとき,そのCPUをn台用いたマルチプロセッサの性能Pが,P=n/(1+(n−1)a)で表されるとする。ここで,aはオーバヘッドを表す定数である。例えば,a=0.1,n=4とすると,P≒3なので,4台のCPUから成るマルチプロセッサの性能は約3になる。この式で表されるマルチプロセッサの性能には上限があり,nを幾ら大きくしてもPはある値以上には大きくならない。a=0.1の場合,Pの上限は幾らか。
- 令和5年度 春期 問22Web ブラウザや HTTP を用いず,独自の GUI とデータ転送機構を用いた,ネットワーク対戦型のゲームを作成する。仕様の (2) の実現に用いることができる仕組みはどれか。
- 平成30年度 秋期 問20ITインフラストラクチャのキャパシティプランニングの目的として,最も適切なものはどれか。
- 平成28年度 秋期 問18RAID 1 ~ 5 の方式の違いは,何に基づいているか。
- 令和3年度 春期 問22SAN(Storage Area Network)におけるサーバとストレージの接続形態の説明として,適切なものはどれか。
- 平成22年度 秋期 問19Webシステムにおいて,ロードバランサ(負荷分散装置)が定期的に行っているアプリケーションレベルの稼働監視に関する記述として,最も適切なものはどれか。
- 平成24年度 秋期 問19ガーベジコレクションを行っている間は,全てのアプリケーションの実行が停止する Web アプリケーションサーバがある。Web アプリケーションサーバの仕様が次の場合,ガーベジコレクションによってアプリケーションの実行が停止している時間は CPU 稼働時間のうちの何%となるか。ここで,Web アプリケーションサーバの CPU 稼働時間はガーベジコレクションの処理時間とアプリケーションの処理時間から成り,その他の要因については考慮しないものとする。
- 令和7年度 春期 問22キャッシュサーバを利用した検索処理の平均応答時間は,キャッシュサーバでヒットした場合には 0.2 秒,ヒットしない場合には 2.2 秒である。現在の平均検索応答時間は,1.0 秒である。3 年後のキャッシュサーバのヒット率は,検索量の増加によって現状の半分になると予測されている。3 年後の平均検索応答時間は何秒か。ここで,その他のオーバーヘッドは考慮しない。
- 平成23年度 秋期 問20キャパシティプランニングで行うことはどれか。
- 令和5年度 春期 問23クラウドサービスに関係するデータのうち,クラウドサービス派生データに関する記述はどれか。
- 平成28年度 秋期 問20グラフは,ある非修理系の製品の,時刻 0 から時刻 t までの間の累積故障率(全製品数を分母として,時刻 0 から時刻 t までに故障した製品数を分子とした割合)を表したものである。時刻 0 付近のグラフ形状からこの製品の故障率について読み取れるものはどれか。
- 平成23年度 秋期 問18グリッドコンピューティングの説明はどれか。
- 令和7年度 春期 問21コンテナ型仮想化におけるオーケストレーションの説明として,適切なものはどれか。
- 令和6年度 春期 問23システムに異常が起きた際の対応方法の一つであるフェールソフトとして,適切な動作はどれか。
- 令和6年度 春期 問22ストレージ仮想化技術のシンプロビジョニングに関する記述として,適切なものはどれか。
- 平成24年度 秋期 問18ストレージ技術におけるシン・プロビジョニングの説明として,適切なものはどれか。
- 平成24年度 秋期 問24ディザスタリカバリを計画する際の検討項目の一つである RPO(Recovery Point Objective)はどれか。
- 令和4年度 春期 問22データベースサーバのクラスタリング技術の特徴のうち,シェアードエブリシングはどれか。
- 平成29年度 秋期 問8フェールセーフの考えに基づいて設計したものはどれか。
- 平成22年度 秋期 問20フェールソフトの説明として,適切なものはどれか。
- 令和3年度 春期 問23フォールトトレランスに関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 平成27年度 秋期 問19フォールトトレランスに関する説明のうち,適切なものはどれか。
- 令和元年度 秋期 問20ホストコンピュータとそれを使用するための2台の端末を接続したシステムがある。ホストコンピュータの故障率をa,端末の故障率をbとするとき,このシステムが故障によって使えなくなる確率はどれか。ここで,端末は1台以上が稼働していればよく,通信回線など他の部分の故障は発生しないものとする。
- 令和3年度 春期 問5マイクロサービスアーキテクチャを利用してシステムを構築する利点はどれか。
- 令和6年度 春期 問3マイクロサービスアーキテクチャを採用してアプリケーションソフトウェアを設計している。障害発生による影響の範囲を局所化してシステム全体への波及を抑えるために,マイクロサービスへリクエストを送ったときのエラーが,あらかじめ設定している回数を超えた場合に,障害が解消するまでは,リクエストを送らない方式とする。この方式を何と呼ぶか。
- 平成27年度 秋期 問20マルチプロセッサによる並列処理において,1 プロセッサのときに対する性能向上比はアムダールの法則で説明することができる。性能向上比に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 平成25年度 秋期 問25メインサイトには,業務サーバとストレージを設置しており,PCから業務サーバのデータを更新している。また,DR(Disaster Recovery)サイトには,メインサイトと同様の待機サーバとストレージを設置している。このとき,RPO(Recovery Point Objective)を最も短く設定できる対策はどれか。
- 平成23年度 秋期 問9並列処理プログラミングの特徴を説明したものはどれか。
- 平成28年度 秋期 問12全国に分散しているシステムの保守に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 平成25年度 秋期 問12全国に分散しているシステムの保守に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 平成28年度 秋期 問19分散処理システムにおける障害透明性(透過性)の説明として,適切なものはどれか。
- 令和7年度 春期 問4大量のデータを並列に処理するために,入力データから中間キーと値との組みを生成する処理と,同じ中間キーをもつ値を加工する処理との 2 段階で実行するプログラミングモデルはどれか。
- 平成27年度 秋期 問6大量のデータを並列に処理するために,入力データから中間キーと値の組みを生成する処理と,同じ中間キーをもつ値を加工する処理との 2 段階で実行するプログラミングモデルはどれか。
- 令和4年度 春期 問23幾つかのサブシステムから成るシステムの信頼性に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 平成29年度 秋期 問12故障の予防を目的とした解析手法であるFMEAの説明はどれか。
- 平成24年度 秋期 問20自律コンピューティングの説明はどれか。
正解と解説は、答え合わせのあとに出ます。
年度から解く
この分野の問題は 16年度ぶんの試験から出ています。いちばん新しいのは令和7年度 春期です。年度別に解くと、回ごとにまとめて解けます。