第61回 午後 問71
運動学
立位姿勢で正しいのはどれか。
- 1幼児の重心は仙骨のやや前方に位置する。
- 2安静立位時では重心線は上前腸骨棘を通る。
- 3支持基底面は足底とその間を含む面である。
- 4Romberg肢位は開脚立位より安定性が高い。
- 5安静立位時では身体重心は前後に動揺しない。
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✓ これが正解3支持基底面は足底とその間を含む面である。
解説
支持基底面は両足底とその間を含む面です。
立位姿勢の安定性は、身体重心の位置と、その重心から下ろした重心線が支持基底面の中にあるかどうかで考えます。判断の軸は、支持基底面の定義、重心の位置、重心線の通る目印、そして立位でも重心は絶えず揺れているという事実です。
支持基底面は、体を支えている床との接触面と、その間に囲まれた部分を合わせた面です。両足で立っているときは、両足の足底と、その間の領域を含む面が支持基底面になります。よってこの記述が正しいものです。
幼児は体に比べて頭が大きいため、重心は成人より高い位置にあり、仙骨のやや前方という成人の位置とは異なります。安静立位時の重心線は、耳垂、肩峰、大転子、膝関節の前方、外果の前方を通るとされ、上前腸骨棘は通りません。Romberg肢位(両足をそろえて立つ姿勢)は支持基底面が狭いので、開脚立位より不安定です。安静立位でも、身体重心は前後左右にわずかに揺れ続けており(重心動揺)、その揺れを感覚と筋の働きで調整しています。支持基底面は足と足の間も含む、と押さえておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1幼児の重心は仙骨のやや前方に位置する。:幼い子どもは体の割に頭が大きく重いので、全身の重心は大人より上の位置になります。仙骨の少し前という位置は大人の目安です。
- 2安静立位時では重心線は上前腸骨棘を通る。:立位の重心線は横から見ると耳垂、肩峰、大転子の付近、膝の前、外果の前を通るとされます。骨盤の前にある上前腸骨棘は通りません。
- 4Romberg肢位は開脚立位より安定性が高い。:Romberg肢位は両足をそろえて立つ姿勢なので、足を開いた立位より支持基底面が狭くなります。そのぶん安定性は低くなります。
- 5安静立位時では身体重心は前後に動揺しない。:静かに立っているつもりでも、体の重心は前後にわずかに揺れ続けています。この揺れを重心動揺といい、バランス能力の評価にも使われます。
出典:第61回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問71(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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