第59回 午前 問70
運動学
筋と下顎の運動の組合せで正しいのはどれか。
- 1咬筋 ― 下制
- 2顎二腹筋 ― 挙上
- 3外側翼突筋 ― 前突
- 4内側翼突筋 ― 後退
- 5オトガイ舌筋 ― 側方移動
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✓ これが正解3外側翼突筋 ― 前突
解説
外側翼突筋は下顎頭を前へ引き、下顎を前突させます。
下顎の運動には、口を閉じる挙上、口を開ける下制、下顎を前へ出す前突、後ろへ引く後退、左右へずらす側方移動があります。これらの動きは、咀嚼筋(咬筋、側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋)と、舌骨の上にある筋(顎二腹筋など)が分担して行います。
外側翼突筋は、頭蓋骨の側面の深いところから、ほぼ水平に後ろへ向かって下顎頭(下顎の関節の部分)とその関節円板に付きます。左右が同時に縮むと下顎頭が前へ引き出され、下顎が前に突き出ます。片側だけが縮むと、下顎は反対側へずれる側方移動になります。口を大きく開けるときにも下顎頭を前へ滑らせて開口を助けます。この組み合わせが正しいものです。
ほかの組み合わせは、筋の作用の向きが逆になっているか、下顎ではなく舌を動かす筋を組にしています。覚え方は、口を閉じるのは咬筋・側頭筋・内側翼突筋、口を開けるのは顎二腹筋などの舌骨上筋、前へ出すのは外側翼突筋、後ろへ引くのは側頭筋の後ろの線維、と動きの向きごとに覚えることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1咬筋 ― 下制:咬筋は、頬骨弓から下顎角の外側に付き、強く縮むと下顎を引き上げて歯をかみしめます。下顎を下げる下制ではなく、口を閉じる挙上の主な筋です。
- 2顎二腹筋 ― 挙上:顎二腹筋は舌骨の上にある筋で、舌骨が固定されているときに下顎を引き下げて口を開けます。挙上ではなく、下制に働く筋です。
- 4内側翼突筋 ― 後退:内側翼突筋は、下顎角の内側に付いて咬筋と挟むように働き、下顎を引き上げて口を閉じます。下顎を後ろへ引く後退の主な筋は、側頭筋の後ろの部分です。
- 5オトガイ舌筋 ― 側方移動:オトガイ舌筋は、下顎の内側から舌の中へ広がる筋で、舌を前へ突き出す働きをします。下顎そのものを左右へ動かす筋ではありません。
出典:第59回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問70(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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