平成22年度 春期 午前Ⅱ 問23
システム企画
請負契約に関する問題
経済産業省の“情報システム・モデル取引・契約書”によれば,ユーザとベンダ間で請負型の契約を推奨しているフェーズはどれか。
フェーズと範囲の図:
フェーズ:システム化計画 → 要件定義 → システム外部設計 → システム内部設計 → ソフトウェア設計・プログラミング・ソフトウェアテスト → システム結合 → システムテスト → 導入・受入支援 ア:システム化計画 〜 導入・受入支援 イ:要件定義 〜 導入・受入支援 ウ:要件定義 〜 システム結合 エ:システム内部設計 〜 システム結合
- アシステム化計画フェーズから導入・受入支援フェーズまで
- イ要件定義フェーズから導入・受入支援フェーズまで
- ウ要件定義フェーズからシステム結合フェーズまで
- エシステム内部設計フェーズからシステム結合フェーズまで
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✓ これが正解エシステム内部設計フェーズからシステム結合フェーズまで
解説
仕様が固まった内部設計からシステム結合までで、請負型を推奨します。
設問が引く経済産業省の情報システム・モデル取引・契約書では、成果物の内容を事前に確定できるかどうかで契約の形を使い分けます。請負契約は、ベンダが成果物の完成を約束し、それに対して代金が支払われる契約です。成果物の仕様が固まらない段階で請負にすると、ベンダが責任を負う範囲がはっきりしません。システム内部設計からシステム結合までは、外部設計で仕様が固まった後の、ベンダが主体となって進める工程なので、請負型の契約が推奨されています。仕様が確定していて、ベンダが完成の責任を負える工程かどうかを軸に見ると判断できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アシステム化計画フェーズから導入・受入支援…:システム化計画から導入・受入支援までを一括で請負にすると、仕様が固まる前の段階までベンダが完成の責任を負うことになります。計画や要件定義はユーザが主体となる工程で、成果物の内容を事前に確定できません。
- イ要件定義フェーズから導入・受入支援フェー…:要件定義の段階では、ユーザの要求がまだ固まっておらず、完成させるべき成果物の内容を事前に決められません。要件定義から導入・受入支援までを請負にすると、ベンダが負う完成の責任の範囲があいまいになります。
- ウ要件定義フェーズからシステム結合フェーズ…:要件定義やシステム外部設計は、ユーザの判断や確認が欠かせない工程で、成果物の内容を前もって確定しにくい段階です。要件定義から請負とする範囲の取り方は、仕様が固まった後の工程に限るという考え方と合いません。
この問題の用語
- 請負契約仕事の完成を約束して引き受ける契約のこと。作業の遂行だけを約束する準委任契約と違い、成果物を完成させる義務を負います。
- 情報システム業務に必要なデータを集め、処理し、伝えるための仕組み全体です。コンピュータや通信網だけでなく、それを使う人や業務の手順も含みます。
- 契約当事者の合意で成立する法的な約束のこと。原則として口頭でも成立し、契約書は内容を確かめる証拠になります。
- 請負仕事の完成を約束して引き受ける形のこと。委託先の事業所で働いても指揮命令するのは雇用主で、委託側との指揮命令関係は生じません。
- システム化計画何を、いつまでに、どれだけの費用で作るかを描いた計画です。共通フレーム2013では、これを立案するのが企画プロセスの仕事です。
- 要件定義作るシステムに何を求めるかを決める工程。業務の進め方だけでなく、稼働率や復旧までの時間といった条件も書き出します。
- ログいつ誰が何をしたかを、機器やソフトウェアが自動で残していく記録です。あとから出来事をたどれるので、事故の調査や不正の発見に使われます。
- システムテスト作り上げたシステム全体が、求めたとおり動くかを確かめる試験です。機能のほか、性能や操作性、異常時の動きなども確かめます。
出典:平成22年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問23
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問24:内部統制に関する問題(情報システム)
- 平成31年度 春期 午前Ⅱ 問18:著作権の帰属先(請負契約)
- 平成30年度 春期 午前Ⅱ 問7:作業配分モデルに関する問題(システムテスト)
- 平成29年度 春期 午前Ⅱ 問21:準委任型が適切であるとされるもの(請負)
- 平成23年度 特別 午前Ⅱ 問23:システム化計画に関する問題(システム化計画)
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