平成30年度 問9
標準管理委託契約書
標準管理委託契約書に関する問題
次の記述のうち、標準管理委託契約書によれば、最も不適切なものはどれか。
- 1宅地建物取引業者(宅地建物取引業法第2条第3号に規定する者をいう。以下同じ。)が媒介等の業務のために、管理規約等の提供・開示を求めてきた場合に、マンション管理業者が、当該宅地建物取引業者に対して、管理規約等の提供・開示を行うときは、管理規約等において宅地建物取引業者等への提供・開示に関する根拠が明確に規定されるとともに、これと整合的に管理委託契約書においてマンション管理業者による提供・開示に関して規定されることが必要である。
- 2マンション管理業者は、理事会支援業務や総会支援業務について、区分所有法及び管理組合の管理規約に照らし、当該管理組合の管理者以外に、正規に招集の権限があると考えられる者から当該支援業務に関する契約書に規定する業務の履行の要求があった場合は、これを拒否すべき正当な理由がある場合を除き、業務を履行すべきである。
- 3理事会及び総会の議事録については、議事の経過の要点及びその結果を記載する必要があり、「議事の経過」とは議題、議案、討議の内容及び採決方法等を指すところ、それらの要点を記載することで足り、すべての発言を一言一句記録するものではないが、議事に影響を与える重要な発言は記録することに留意する必要がある。
- 4マンション管理業者が管理事務の一部を第三者に再委託した場合においては、当該マンション管理業者は、再委託した管理事務の適正な処理について、管理組合に対する責任を免れる。
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✓ これが正解4マンション管理業者が管理事務の一部を第三者に再委託した場合においては、当該マンション管理業者は、再委託した管理事務の適正な処理について、管理組合に対する責任を免れる。
解説
管理事務を再委託しても、管理業者は管理組合への責任を免れません。
標準管理委託契約書第4条は、管理業者が管理事務の一部などを第三者に再委託できることを定め、第2項で、再委託した場合でも、管理業者は再委託した管理事務の適正な処理について管理組合に責任を負うとしています。管理組合が契約した相手はあくまで管理業者なので、仕事を外に出しても責任は管理業者に残ります。責任を免れるとする記述が不適切で、これが正解です。
ほかの記述はコメントの考え方に沿っています。宅地建物取引業者への管理規約等の提供・開示は、管理規約等にその根拠が明確に定められ、それと整合する形で管理委託契約書にも定められていることが必要です。理事会や総会の支援業務は、管理者以外でも正規に招集の権限があると考えられる者から求められれば、拒む正当な理由がない限り履行すべきとされています。議事録は議事の経過の要点と結果を記載すれば足りますが、議事に影響を与える重要な発言は記録することに留意します。
再委託で任せられるのは仕事だけで、責任までは移らない、と覚えると判断が速くなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1宅地建物取引業者(宅地建物取引業法第2条…:売却の媒介のために宅地建物取引業者へ管理規約等を提供・開示するには、管理規約等にその根拠が置かれ、管理委託契約書にもそれと整合する定めがあることが必要とされています。記述はこの考え方どおりです。
- 2マンション管理業者は、理事会支援業務や総…:理事会や総会の支援業務の求めは、管理者からのものに限られません。区分所有法や管理規約に照らして招集の権限がある者からの求めなら、正当な理由がない限り応じるべきとされ、記述は適切です。
- 3理事会及び総会の議事録については、議事の…:議事録には議事の経過の要点と結果を書けば足り、すべての発言を一言一句残す必要はありません。ただし議事に影響を与える重要な発言は記録するよう留意するとされており、記述は適切です。
出典:平成30年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問9
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