第111回 午後 問8
公衆衛生看護活動展開論
潜在性結核感染症に関する問題
結核の接触者健康診断で潜在性結核感染症と診断され服薬を開始した人への説明で適切なのはどれか。
- 1「BCG接種が必要です」
- 2「同居家族はN95マスクの着用が必要です」
- 3「服薬治療の支援として服薬確認をします」
- 4「結核の発病を予防するための服薬は公費負担制度の対象となりません」
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✓ これが正解3「服薬治療の支援として服薬確認をします」
解説
潜在性結核感染症でも、服薬を最後まで続けるための服薬確認を行います。
潜在性結核感染症は、結核菌に感染しているものの発病はしていない状態で、本人に症状はなく、周りへ菌を広げることもありません。ただし将来発病するおそれがあるため、発病を予防する目的で抗結核薬を一定期間飲み続ける治療を行います。症状がないぶん飲み忘れや自己判断での中断が起こりやすく、治療を最後まで終えられるかどうかが発病予防の効果を左右します。
服薬治療の支援として服薬確認をすると伝える肢は、DOTS(直接服薬確認療法)の考え方に沿って、保健所などが服薬の継続を支える支援で、適切です。発病していないため周りへの感染対策は必要なく、すでに感染した人に予防接種をする意味もありません。費用の面でも、発病予防の服薬は結核医療の公費負担の対象として扱われています。
潜在性結核感染症は、感染性なし・発病予防の服薬・服薬支援の対象、の3点で整理すると覚えやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1「BCG接種が必要です」:BCGは、結核菌に感染していない人の発病や重症化を防ぐための予防接種で、主に乳児期に行います。すでに感染が分かった人には服薬による発病予防を行うため、ここでBCG接種を勧める理由はありません。
- 2「同居家族はN95マスクの着用が必要です」:潜在性結核感染症の人は発病しておらず、せきなどで菌を外に出すことがないため、同居家族への感染の心配はありません。N95マスクは排菌している結核患者に接するときなどに使うもので、ここでは必要ありません。
- 4「結核の発病を予防するための服薬は公費負担制度の対象となりません」:潜在性結核感染症の治療も、感染症法に基づく結核医療の公費負担の対象として扱われています。公費の対象外と伝えるのは誤りで、費用を理由に治療をためらわせることにもつながります。
出典:第111回 保健師国家試験 午後(厚生労働省)問8(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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