(2026年5月公表分)(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問51
相続・事業承継
贈与税の課税財産に関する次の記述
贈与税の課税財産に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1死因贈与により取得した財産は、贈与税の課税対象とならない。
- 2離婚による財産分与により取得した財産は、その価額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の額等の事情を考慮して、社会通念上相当な範囲内である場合、原則として、贈与税の課税対象とならない。
- 3個人が法人からの贈与により取得した財産は、業務に関して受けるものや継続的に受けるものを除き、贈与税の課税対象となる。
- 4子が母から著しく低い価額の対価で土地を譲り受けた場合、原則として、当該土地の通常の取引価額に相当する金額と支払った対価の額との差額に相当する金額が、子が母から贈与により取得したものとみなされ、贈与税の課税対象となる。
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✓ これが正解3個人が法人からの贈与により取得した財産は、業務に関して受けるものや継続的に受けるものを除き、贈与税の課税対象となる。
解説
個人が法人から贈与を受けた財産には、贈与税ではなく所得税がかかります。
贈与税は、個人から財産をもらったときに、もらった個人にかかる税金です。どの財産が贈与税の対象で、どの財産がほかの税(相続税・所得税)の対象になるかを区別します。
死因贈与(贈与者の死亡によって効力が生じる贈与)で取得した財産は、遺贈と同じく相続税の対象です。離婚による財産分与は、夫婦の協力で得た財産の清算などの性格をもつので、社会通念上相当な範囲であれば原則として贈与税はかかりません。著しく低い価額の対価で財産を譲り受けた場合は、時価との差額を贈与により取得したものとみなして、贈与税の対象とします(みなし贈与)。
個人が法人から財産の贈与を受けた場合は、贈与税ではなく所得税の対象です。業務に関係しないものは一時所得、勤務先からのものは給与所得などになります。したがって、法人からの贈与を贈与税の対象とする記述が不適切です。
贈与税がかかるのは個人から個人への贈与、と押さえておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1死因贈与により取得した財産は、贈与税の課…:死因贈与の財産を贈与税の対象外とする記述は適切です。死因贈与は贈与者が亡くなったときに効力が生じる契約で、財産の移転は死亡を原因とするため、遺贈と同じように相続税の計算に含めます。
- 2離婚による財産分与により取得した財産は、…:財産分与を原則として贈与税の対象外とする記述は適切です。財産分与は、夫婦が婚姻中に築いた財産の清算や離婚後の生活の保障などのためのもので、分与の額が多すぎる場合や、税を免れるための離婚の場合を除き、贈与税はかかりません。
- 4子が母から著しく低い価額の対価で土地を譲…:時価との差額を贈与とみなす記述は適切です。親子の間で極端に安い代金で土地を売り買いすると、実質的には差額分を無償で渡したことになるため、相続税法により、その差額を贈与により取得したものとみなします。
出典:2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(2026年5月公表分)(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問51(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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