平成22年度 秋期 午前 問27
ソフトウェア開発管理技術
使用性に関する問題
使用性(ユーザビリティ)の規格(JIS Z 8521)では,使用性を,"ある製品が,指定された利用者によって,指定された利用の状況下で,指定された目的を達成するために用いられる際の,有効さ,効率及び利用者の満足度の度合い" と定義している。この定義中の "利用者の満足度" を評価するのに適した方法はどれか。
- アインタビュー法
- イヒューリスティック評価
- ウユーザビリティテスト
- エログデータ分析法
答えと解説を見る
✓ これが正解アインタビュー法
解説
満足度は本人に尋ねてしか取り出せない度合いです。
設問が引く定義は、使用性を有効さ、効率、利用者の満足度という三つの側面でとらえています。前の二つは外から観察して数えられます。目的を達成できたかどうか、達成までにどれだけの時間や手数がかかったかは、作業のようすを見ていれば記録できるからです。ところが満足度は、使った本人が心の中でどう感じたかであって、外からの観察では取り出せません。そこで、本人に直接尋ねて言葉で語ってもらう方法が必要です。あらかじめ用意した質問をもとに対話しながら、使い心地や不満、期待との差を聞き取っていく進め方がインタビュー法です。判定の軸は、その方法が測っているのが利用者の主観なのか、それとも作業のようすや記録から読み取れる事実なのか、という一点です。出題当時の規格の定義は設問のとおりです。その後の改正で、定義の言い回しは改められています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イヒューリスティック評価:ヒューリスティック評価は、経験を積んだ評価者が指針に照らして画面の問題点を洗い出すやり方です。集めているのは評価者の判断であって、実際に使う人の感じ方ではありません。
- ウユーザビリティテスト:ユーザビリティテストは、利用者に課題をやってもらい、達成できたか、どれだけ手間取ったかを観察します。有効さと効率を測るには向きますが、感じ方そのものは残りません。
- エログデータ分析法:ログデータ分析法は、操作の記録を集めて、どの機能がどれだけ使われたか、どこで止まったかを数えます。行動の跡は分かっても、その裏にあった気持ちまでは読み取れません。
この問題の用語
- テスト決めたとおりに動くかを、実際に動かして確かめる作業のこと。何を確かめるかによって移行テスト、システムテストなどと呼び分けます。
- ログいつ誰が何をしたかを、機器やソフトウェアが自動で残していく記録です。あとから出来事をたどれるので、事故の調査や不正の発見に使われます。
- 分析集めたデータを細かく分けて、何がどう関わっているかを読み取ること。量が増えるほど、扱う道具も考え方も変わります。
出典:平成22年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問27
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)