令和2年度 10月 午前Ⅱ 問13
知的財産権
フェアユースの説明
フェアユースの説明はどれか。
- ア国及び地方公共団体,並びにこれに準ずる公的機関は,公共の福祉を目的として他者の著作物を使用する場合,著作権者に使用料を支払う必要がないという考え方
- イ著作権者は,著作権使用料の徴収を第三者に委託することが認められており,委託を受けた著作権管理団体はその徴収を公平に行わなければならないという考え方
- ウ著作物の利用に当たっては,その内容や題号を公正に取り扱うため,著作者の意に反し,利用者が勝手に変更,切除その他の改変を行ってはならないという考え方
- エ批評,解説,ニュース報道,教授,研究,調査など,公正な目的のためであれば,一定の範囲での著作物の利用は,著作権の侵害には当たらないと評価される考え方
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✓ これが正解エ批評,解説,ニュース報道,教授,研究,調査など,公正な目的のためであれば,一定の範囲での著作物の利用は,著作権の侵害には当たらないと評価される考え方
解説
フェアユースは公正な目的の利用を著作権侵害としない考え方です。
見分ける軸は、それぞれの記述が著作物の利用を許す考え方か、権利の管理や保護の考え方かです。フェアユースは、批評、解説、ニュース報道、教授、研究、調査など公正な目的のための利用であれば、著作権者の許諾がなくても、一定の範囲で著作権の侵害に当たらないと評価する考え方です。利用の目的や性質、利用される量、権利者の市場への影響などを総合して公正かどうかを判断するもので、米国の著作権法の規定がよく知られています。日本の著作権法では、私的使用のための複製や引用など、場面ごとに権利を制限する規定が設けられています。公正な目的なら一定の利用が許される、という利用者の側に立った考え方を選ぶと判断できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア国及び地方公共団体,並びにこれに準ずる公…:公的機関が公共の福祉を目的に使う場合に使用料を払わなくてよい、という考え方はフェアユースの説明ではありません。利用する主体が公的機関かどうかではなく、目的が公正か、利用が一定の範囲かで判断するのがフェアユースです。
- イ著作権者は,著作権使用料の徴収を第三者に…:著作権使用料の徴収を第三者に委託し、著作権管理団体が公平に徴収するという考え方は、権利を管理する仕組みについての説明です。著作物を許諾なく利用できる範囲を示すフェアユースとは、扱っている事柄が違います。
- ウ著作物の利用に当たっては,その内容や題号…:著作者の意に反して内容や題号を勝手に改変してはならないという考え方は、著作者人格権のうち作品の同一性を守る権利の説明です。利用を広く認めるフェアユースとは向きが逆で、権利の保護を定めるものです。
この問題の用語
- 著作権文章や絵、プログラムなどを作った人に自動で生まれる権利。届け出をしなくても、作った時点で発生します。
- 著作者人格権作った人の気持ちを守る権利で、他人に譲ることはできません。意に反して作品を変えられない同一性保持権などが含まれます。
出典:令和2年度 10月 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問13
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問24:IPランドスケープの説明(著作権)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問13:フェアユースの説明(著作権)
- 平成26年度 春期 午前Ⅱ 問11:職務著作に関する問題(著作権)
- 平成25年度 春期 午前Ⅱ 問3:偽装請負に関する問題(著作者人格権)
- 平成23年度 特別 午前Ⅱ 問4:偽装請負に関する問題(著作者人格権)
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