平成29年度 秋期 午前 問63
システム戦略
付加価値として提供しているもの
クラウドサービスの導入事例のうち,データから新たな知見を抽出し,付加価値として提供しているものはどれか。
- ア顧客データ管理システムのサーバリソースとして,クラウドサービスを活用することによって,新しいサーバの構築期間を,クラウドサービス導入前の約 2 か月間から 1 日に短縮した。
- イ個々の自動車から得た位置情報とブレーキ作動情報をクラウドサービスを用いて蓄積し,急ブレーキが頻繁に踏まれる危険地点を分析し,その結果を運転者などに配信することによって,事故を未然に防止した。
- ウ自社運用のメールサーバのアプリケーションとデータを,クラウドサービスに移行することによって,5 年間の TCO を約半分に削減した。
- エ自社環境で動く情報システムに格納されたデータとソフトウェアを,クラウドサービスを用いてバックアップすることによって,事業継続性を担保した。
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✓ これが正解イ個々の自動車から得た位置情報とブレーキ作動情報をクラウドサービスを用いて蓄積し,急ブレーキが頻繁に踏まれる危険地点を分析し,その結果を運転者などに配信することによって,事故を未然に防止した。
解説
集めたデータを分析し、外へ返した事例を選びます。
設問は、クラウドサービスの導入事例のうち、データから新たな知見を抽出し、付加価値として提供しているものを選ばせています。条件が二つ重なっていますので、事例ごとに、分析して新しく分かったことがあるか、そしてそれを外へ返しているか、を別々に確かめる必要があります。多数の自動車から位置情報とブレーキ作動情報を集めて蓄積し、急ブレーキが頻繁に踏まれる危険地点を分析で割り出して、その結果を運転者などへ配信した事例は、この二つをどちらも満たします。集めた段では誰にも分からなかったことが分析で見え、それを外の相手へ返しているからです。導入して速くなった、安くなった、守られたという効き目だけでは、この二つの条件には届きません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア顧客データ管理システムのサーバリソースと…:新しいサーバを用意するまでの期間が約二か月から一日へ縮まったという話で、必要なときに資源をすぐ借りられる俊敏性の例です。自社の仕事が速くなっただけで、何かが新しく分かったわけではありません。
- ウ自社運用のメールサーバのアプリケーション…:メールの仕組みを移して五年間の総費用をおよそ半分に抑えた例です。費用の節約は導入の効き目として確かですが、蓄積したものを分析して誰かに役立つ形で返す段には進んでいません。
- エ自社環境で動く情報システムに格納されたデ…:手元のデータとソフトウェアを控えとして預け、事業継続性を担保した例です。守りを固める使い方であって、預けたものから新しく分かったことが生まれたとは述べられていません。
この問題の用語
- クラウドサービス自社で設備を持たず、事業者が用意したものをネットワーク越しに借りて使う形。借りる範囲によって、SaaS、PaaS、IaaSなどに分かれます。
- 分析集めたデータを細かく分けて、何がどう関わっているかを読み取ること。量が増えるほど、扱う道具も考え方も変わります。
- 移行いまのシステムから新しいシステムへ、業務とデータを移し替えることです。切り替えの手順と、途中で起きる問題の備えが要になります。
- 情報システム業務に必要なデータを集め、処理し、伝えるための仕組み全体です。コンピュータや通信網だけでなく、それを使う人や業務の手順も含みます。
- バックアップ失っても元に戻せるよう、データの複製を別に取っておくこと。取るだけでなく、戻せるかを確かめておくのが要点です。
- 事業継続災害や障害が起きても重要な業務を止めない、または早く戻すという考え方。止めない対象を絞り、優先順位をつけるのが前提です。
出典:平成29年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問63
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問42:CSPMに関する問題(クラウドサービス)
- 令和7年度 春期 午前 問63:プロビジョニングの説明(クラウドサービス)
- 令和7年度 春期 午前 問56:IaaSに関する問題(クラウドサービス)
- 令和5年度 秋期 午前 問74:レジリエンスの説明(事業継続)
- 平成21年度 春期 午前 問75:企業活動におけるBCPの説明(事業継続)
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