平成29年度 春期 午前 問56
サービスマネジメント
TCOに関する問題
新システムの開発を計画している。提案された 4 案の中で,TCO(総所有費用)が最小のものはどれか。ここで,このシステムは開発後,3 年間使用されるものとする。
表(単位 百万円)
| 費目 | A案 | B案 | C案 | D案 |
|---|---|---|---|---|
| ハードウェア導入費用 | 30 | 30 | 40 | 40 |
| システム開発費用 | 30 | 50 | 30 | 40 |
| 導入教育費用 | 5 | 5 | 5 | 5 |
| ネットワーク通信費用/年 | 20 | 20 | 15 | 15 |
| 保守費用/年 | 6 | 5 | 5 | 5 |
| システム運用費用/年 | 6 | 4 | 6 | 4 |
- アA案
- イB案
- ウC案
- エD案
答えと解説を見る
✓ これが正解ウC案
解説
3 年ぶんの運用費まで足すと C 案が最小です。
設問は、四つの案のうち総所有費用、すなわち TCO が最小になるものを選ばせています。表の費目には一度きりのものと毎年かかるものが混ざっているので、まず二種類に仕分けるのが手順です。機器の導入と開発と教育にかかる費用は最初に一度だけ、通信と保守と運用にかかる費用は毎年発生します。設問は開発後に 3 年間使うと指定しているので、年あたりの費用には 3 を掛けてから足します。ここが本問の要で、掛け忘れると初期費用の最も小さい案を選んでしまいます。実際に積むと、初期費用は順に 65、85、75、85 で、年あたりは 32、29、26、24 です。3 年ぶんを足した総額は 161、172、153、157 となり、初期費用が中ほどでも通信と運用を抑えた案が最小になります。買うときの費用と使い続ける費用を分けて数え、年額には必ず使用年数を掛けると取り違えません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アA案:最初に払う額が四つの中で最も軽い案ですが、毎年かかる額は逆に最も重く、3 年で 96 積み上がります。総額は 161 になり、入口の安さが使い続ける段階の差に追い抜かれます。年数を掛け忘れると選んでしまう案です。
- イB案:作り込みにかかる額が突出しており、最初だけで 85 に達します。毎年の額は 29 なので 3 年で 87 となり、総額 172 は四つの中で最も重くなります。どちらの側から見ても最小にはなりません。
- エD案:毎年かかる額は 24 と四つの中で最も軽いものの、最初に払う額が 85 と重く、総額は 157 にとどまります。3 年では入口の安い案を下回りますが、答えの案には 4 だけ届きません。
この問題の用語
- 保守動いているシステムを使い続けられるように、点検や修正、更新を続ける作業です。障害の修正だけでなく、環境の変化に合わせた手直しも含みます。
- システム運用作ったシステムを日々動かし、支えていく仕事のことをいいます。稼働の監視やバックアップ、障害への対応などを決めた手順で行います。
出典:平成29年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問56(改変:原典の図表をテキストに書き起こした)
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