平成27年度 秋期 午前 問74
法務
コンプライアンス強化の説明
企業経営における,コンプライアンス強化の説明はどれか。
- ア各事業を市場成長率と相対的マーケットシェアの 2 次元で評価し,最適な経営資源の配分を行う。
- イ企業存続の危機につながりかねない,経営者や従業員による不法な行為の発生を抑制する。
- ウ顧客,株主,従業員などの利害関係者の満足度を向上させ,企業の継続した発展を図る。
- エ他社にまねのできない独自の技術や能力など,差別化の源泉となる経営資源を保有し,競争力を強化する。
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✓ これが正解イ企業存続の危機につながりかねない,経営者や従業員による不法な行為の発生を抑制する。
解説
法を守ることを述べた記述はひとつだけです。
四つの記述はどれも、企業にとって良いことを言っています。ですから良い悪いでは切れません。こういう問いでは、言葉の中心にある一語を取り出して比べます。コンプライアンスの中心は法です。従うという意味の語から来ていて、法令や社内の規程、社会の常識に従う体制を整えることを指します。四つのうち、法を守ることを述べているのは一つだけです。正解は、企業存続の危機につながりかねない、経営者や従業員による不法な行為の発生を抑制するという記述です。危機につながりかねないという言い方も的確です。不祥事が一件出ただけで信用が消え、業績が良くても会社が立ち行かなくなります。だからわざわざ強化の対象になります。具体的には、行動の規範を文書にすること、内部で通報できる窓口を作ること、教育や研修を続けること、内部の統制を整えることなどが挙がります。良いことが並ぶ問いでは、言葉の中心の一語を先に決めておくと迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア各事業を市場成長率と相対的マーケットシェ…:各事業を市場の成長率と相対的な占有率の二つの軸で評価し、経営資源の配分を決める手法の説明です。プロダクトポートフォリオマネジメントの話で、中心にあるのは配分です。
- ウ顧客,株主,従業員などの利害関係者の満足…:顧客や株主、従業員といった関わりのある人々の満足度を高め、継続した発展を図るという内容です。CSR に近い考え方で、重なる領域はありますが、法を守るという核が書かれていません。
- エ他社にまねのできない独自の技術や能力など…:他社にまねのできない独自の技術や能力を持ち、競争力を強めるという内容です。コアコンピタンスの説明で、中心にあるのは強みであって、守るべき決まりの話ではありません。
この問題の用語
- コンプライアンス法令や社会の決まりを守って事業を行うことをいいます。守るための相談窓口を社内に置くなど、体制で支えます。
- コアコンピタンス他社がまねできない、その会社ならではの中核の強みのことです。経営資源をここに集中させることで、競争で優位に立つことを目指します。
- 経営者組織の方向を決め、責任を負う立場の人のことをいいます。経営の方針や目標を定め、人や資金を配分して、その達成に責任を持ちます。
- 利害関係者決定や活動に影響を与える、または影響を受ける人や組織のこと。利用者や株主、取引先などが含まれ、ステークホルダとも呼ばれます。
出典:平成27年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問74
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 秋期 午前 問61:DX推進指標に関する問題(経営者)
- 令和6年度 春期 午前 問59:マネジメントに関する問題(コンプライアンス)
- 令和5年度 秋期 午前 問65:要求事項に関する問題(利害関係者)
- 平成31年度 春期 午前 問67:コアコンピタンスに該当するもの(コアコンピタンス)
- 平成22年度 秋期 午前 問79:コンプライアンス強化の説明(コンプライアンス)
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