平成23年度 秋期 午前 問80
法務
個人情報保護法に関する問題
特段の措置をとらずになされた個人情報取扱事業者の行為のうち,個人情報保護法に照らして適法な行為はどれか。
- ア開催したセミナで回収した,商品企画立案を目的としたアンケートに記載された参加者の氏名及び住所を,自社の販売促進セミナ案内用ダイレクトメール発送先住所録に登録した。
- イ開設している Web サイトの問合せページで自社製品販売促進ダイレクトメール送付可否欄に可と記入した依頼者の氏名及び住所を,自社の製品販売促進用ダイレクトメール発送先住所録に登録した。
- ウ自社が主催した市場動向に関する勉強会の参加者リストの内容を,自社の子会社の製品販売促進用メールマガジン発送先アドレスリストに登録した。
- エ従業員が参加した同窓会で配布された同窓生名簿に記載されている,同窓生の氏名及び電話番号を,自社製品販売促進用コールセンタのアウトバウンド用電話番号リストに登録した。
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✓ これが正解イ開設している Web サイトの問合せページで自社製品販売促進ダイレクトメール送付可否欄に可と記入した依頼者の氏名及び住所を,自社の製品販売促進用ダイレクトメール発送先住所録に登録した。
解説
本人が同意した目的の範囲で使っているからです。
個人情報保護法の柱は、集めたときに示した目的の外で使わない、という一点です。ですから四つの行為を、取得したときの目的と、実際に使った先とが一致しているかどうかだけで切り分けられます。適法なのは、Web サイトの問合せページで、販売促進のダイレクトメールを送ってよいかを尋ねる欄に、可と記入した人の氏名と住所を、自社の販売促進用の発送先の名簿に登録した場合です。本人が送ってよいと自ら意思を示しており、使った先もその目的のとおりですから、目的と利用が重なっています。見落としてはいけないのが、設問の冒頭に置かれた特段の措置をとらずに、という条件です。これは、本人への通知も、同意の取得も、オプトアウトの手続も行っていない、という前提を意味します。つまり、後から同意を取れば適法になる、という逃げ道があらかじめ塞がれています。残るのは、取得した時点ですでに同意がある場合だけです。この法律で押さえる場面は四つに並べられます。取得するとき、利用するとき、第三者へ提供するとき、そして管理するときです。取得では不正な手段を使わず利用目的を通知または公表し、利用では目的の範囲内にとどめ、提供では原則として本人の同意を得て、管理では安全のための措置を講じます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア開催したセミナで回収した,商品企画立案を…:商品企画の立案を目的として集めたアンケートの氏名と住所を、販売促進の発送先の名簿に回した行為です。同じ会社の中であっても、示した目的を超えて使えば目的外の利用になります。
- ウ自社が主催した市場動向に関する勉強会の参…:市場動向の勉強会に参加した人の名簿を、子会社が出すメールマガジンの宛先に登録した行為です。目的の外であるうえ、子会社は法人格が別ですから、第三者提供にもあたります。
- エ従業員が参加した同窓会で配布された同窓生…:従業員が参加した同窓会で配られた名簿の氏名と電話番号を、自社の営業用の架電先として登録した行為です。そもそも事業のために取得した情報ですらなく、取得の段階で外れています。
この問題の用語
- 個人情報保護法生きている個人を特定できる情報の扱い方を定めた法律。国籍や、秘密かどうか、企業の顧客かどうかは問いません。
- 企画何のために作るのかを決め、進める形をまとめる最初の段階です。ここで業務の進め方そのものを見直すと、大きな改善につながります。
出典:平成23年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問80
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 春期 午前 問80:要配慮個人情報に該当するもの(個人情報保護法)
- 令和5年度 秋期 午前 問79:匿名加工情報に関する問題(個人情報保護法)
- 平成28年度 春期 午前 問79:個人情報の条件(個人情報保護法)
- 平成27年度 秋期 午前 問79:サイバーセキュリティ基本法の問題(個人情報保護法)
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