平成21年度 秋期 午前 問59
システム監査
システム監査人が行った監査業務の実施記録であり,監査意見表明の根拠となるべき監査証拠,その他関連資料などをまとめたものはどれか。
- ア監査チェックリスト
- イ監査調書
- ウ監査手続書
- エ監査報告書
答えと解説を見る
✓ これが正解イ監査調書
解説
監査の記録と根拠を束ねた、監査の作業の帳簿です。
システム監査を進めるとき、監査人は、何を、どんな手続きで、どの相手や資料に対して確かめ、その場でどんな事実を集めたか、を残しておきます。この記録が監査調書で、あとで意見を述べるときに、その意見の裏付けとなる証拠や、関連する資料を、他の人が辿れる形で保つ役目を持ちます。四つの選択肢は、監査の一連の道具や成果物の名前が並んでおり、それぞれ担う役目が異なります。並べて置かれる他のものには、確かめる項目を並べた一覧、実施の手順を定めた計画の書、そして相手方に伝える結論の書、があります。設問はどの記述が、監査人自身の作業の記録と根拠を束ねたものか、を問うています。四つの記述を、作業の記録の側か、あらかじめ定める側か、外へ結論を伝える側か、で分けて選び取ります。要点は、集めた証拠と関連資料を束ねた作業の帳簿である、という点にあります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア監査チェックリスト:確かめるべき項目を並べた一覧を挙げています。何を見るかをあらかじめ整理する道具で、実際に見た結果や集めた証拠を束ねた帳簿には当たりません。
- ウ監査手続書:監査を実施するための手続きを、あらかじめ定めた計画の書を挙げています。前もって手順を決めるための書類で、実施の結果としてたまる記録の側とは、置かれる時点が違います。
- エ監査報告書:監査の結論を、相手方や外へ伝えるための書を挙げています。集めた証拠を束ねる内側の帳簿ではなく、意見を外へ表す成果物で、扱う役目が違います。
この問題の用語
- 監査調書監査人が行った監査手続の、実施記録のことをいいます。監査意見の根拠となるもので、基準書をまとめたものではありません。
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
- 監査意見監査人が調べた結果として述べる、判断のことをいいます。監査手続の実施記録である監査調書が、その根拠になります。
- 監査証拠監査人の判断を裏づける記録のこと。被監査部門から入手した運用記録などがこれで、監査人自身が作った計画書や議事録は含みません。
- 監査報告書監査の結果と意見、改善の勧告をまとめて伝える文書のことです。原案は相手と意見交換し、事実誤認がないかを確かめます。
出典:平成21年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問59
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問59:監査人が行うフォローアップ(監査報告書)
- 令和7年度 秋期 午前 問58:システム監査基準に関する問題(監査人)
- 令和7年度 春期 午前 問59:システム監査における“監査手続”(監査証拠)
- 令和6年度 春期 午前 問58:監査調書の説明(監査調書)
- 平成26年度 秋期 午前 問58:システム監査に関する問題(監査意見)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)