平成28年度 秋期 午前 問58
システム監査
システム監査人に関する問題
システム監査人の役割と権限に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- アシステム監査人によるシステム監査によって,法令による会計監査を代替できる。
- イシステム監査人は,システム管理者に対して監査の実施に協力するよう要請できる。
- ウシステム監査人は,情報セキュリティ方針を決定できる。
- エシステム監査人は,被監査部門に対して改善命令を出すことができる。
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✓ これが正解イシステム監査人は,システム管理者に対して監査の実施に協力するよう要請できる。
解説
監査人は協力を要請できますが、決定や命令はしません。
設問は、システム監査人の役割と権限に関する記述として適切なものを選ばせています。判定の軸は、それぞれの記述に置かれた動詞です。監査人は、対象を見て確かめ、意見を述べる立場にあり、自ら物事を決めたり、相手に従わせたりする立場ではありません。ただし、資料の提出や説明が得られなければ監査そのものが成り立たないので、相手に協力を求めることは権限として認められています。求めるのであって強いるのではない、という力加減が、この立場とちょうど釣り合っています。動詞で仕分けると、要請する・報告する・勧告する・確かめるはこの立場に収まり、決定する・命令する・策定する・管理するははみ出します。よって、システム管理者に対して監査の実施に協力するよう要請できる、という記述が当てはまります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アシステム監査人によるシステム監査によって…:会計の検査は法令に基づき、公認会計士や監査法人が担う別の制度として置かれています。互いの結果を参考にし合うことはあっても、情報システムを対象とする検査で肩代わりできるものではありません。
- ウシステム監査人は,情報セキュリティ方針を…:守りの方針そのものを定めるのは経営者の役目です。自分で作ったものを後から自分で調べることになれば、外から見たときの立場の独立が失われ、出てきた結果を誰も信用できなくなります。
- エシステム監査人は,被監査部門に対して改善…:監査人が示せるのは、こうしてはどうかという勧告までで、従わせる力をもつ言い渡しは経営者の側から出ます。勧告した後に実施の具合を確かめるところまでが、監査人の受け持ちです。
この問題の用語
- システム管理者システムの設定や入替えができる、強い権限を持つ担当者です。利用者の登録や障害時の対応など、システムを安定して動かす管理を担います。
- 情報セキュリティ方針組織として情報を守る考え方と姿勢を示した文書のこと。従業員だけでなく関係する外部の人にも通知し、全員が認識する必要があります。
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
- 権限そのアカウントに許された操作の範囲のことです。用途ごとに必要なものだけを与え、定義用と更新用のように分けて持たせます。
- 会計お金の動きを記録し、まとめて報告する仕事のことをいいます。在庫の評価のしかたなど、決められた方法に従って計算します。
- 被監査部門監査を受ける側の部門のことです。求められた調査には応じますが、存在しない証憑を作ったり、監査の項目を自分で決めたりはしません。
- 改善悪いところを直して、より良い状態にすること。一度で終わらせず、計画・実行・評価・見直しを繰り返して続けるのが基本です。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問58
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問62:SOAの説明(会計)
- 令和7年度 秋期 午前 問59:監査人が行うフォローアップ(監査人)
- 令和7年度 春期 午前 問59:システム監査における“監査手続”(システム監査)
- 令和4年度 春期 午前 問78:不正アクセス禁止法に関する問題(システム管理者)
- 平成30年度 春期 午前 問59:システム監査規程の最終的な承認者(被監査部門)
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