平成27年度 秋期 午前 問58
システム監査
“システム監査基準”
システム監査人が,予備調査において実施する作業として,“システム監査基準”に照らして適切なものはどれか。
- ア監査テーマに基づいて,監査項目を設定し,監査手続を策定し,個別監査計画書に記載する。
- イ経営トップにヒアリングを行い,経営戦略・方針,現在抱えている問題についての認識を確認し,監査テーマを設定する。
- ウ個別監査計画を策定するために,監査スケジュールについて被監査部門と調整を図る。
- エ被監査部門から事前に入手した資料を閲覧し,監査対象の実態を明確に把握する。
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✓ これが正解エ被監査部門から事前に入手した資料を閲覧し,監査対象の実態を明確に把握する。
解説
予備調査は本調査の前に実態をつかみます。
システム監査は決まった順序で進みます。何を監査するかを決める最上流の段、個別の監査計画を作る段、予備調査、本調査、評価と結論、報告、そして改善状況の確認という並びです。四つの記述をこの順序の上に置き直すと、予備調査に当たるものが一つだけ残ります。正しいのは、被監査部門から事前に入手した資料を閲覧し、監査対象の実態を明確に把握する、という作業です。規程や業務の手引き、システムの構成図、過去の監査調書などを読み、どこを見るべきかの当たりを付ける段階にあたります。ここで実態をつかめていないと、本調査で見当違いの証拠を集めることになります。予備調査と本調査はどちらも資料を見るため、作業の見た目だけでは区別がつきません。分けているのは目的です。予備調査は監査対象を知るため、本調査は結論の根拠となる監査証拠を得るためのものです。なお、システム監査基準は予備調査を計画に基づく手続の一部として位置付けており、ここで得た理解をもとに計画のほうを見直すこともあります。順序が入れ替わるのではなく、前の段に戻って直すという関係です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア監査テーマに基づいて,監査項目を設定し,…:何をどう確かめるかを決めて計画書に書き起こす作業で、対象の中身を調べ始めるよりも前に行います。調べた結果を受けて後から手直しすることはありますが、置かれている段そのものが違います。
- イ経営トップにヒアリングを行い,経営戦略・…:経営の側に話を聞き、方針や抱えている課題を確かめて、何を取り上げるかを決める段です。監査の入口にあたる最上流の作業で、個別の対象に近づく前の話になります。
- ウ個別監査計画を策定するために,監査スケジ…:いつ実施するかを相手の部門と取り決める段取りで、計画を固めるために必要な作業です。監査人が行う仕事ではありますが、対象がどうなっているかを知るための作業ではありません。
この問題の用語
- システム監査基準システム監査を行う人が守るべき進め方をまとめた指針。誰がやっても同じ水準で点検できるように、手順と心構えを定めています。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
- 作業工程を組み立てる、一つひとつの仕事の単位のことです。開始と終了、所要日数をもち、順序をつないで全体の日程を作ります。
- スケジュール作業の順序と日程を決めた計画のことをいいます。作業の前後関係から日程を組み立てるには、PERTが向いています。
- 被監査部門監査を受ける側の部門のことです。求められた調査には応じますが、存在しない証憑を作ったり、監査の項目を自分で決めたりはしません。
出典:平成27年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問58
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問60:コントロールに関する問題(システム監査基準)
- 令和7年度 秋期 午前 問59:監査人が行うフォローアップ(監査人)
- 令和7年度 秋期 午前 問58:システム監査基準に関する問題(システム監査基準)
- 平成30年度 春期 午前 問59:システム監査規程の最終的な承認者(被監査部門)
- 平成29年度 秋期 午前 問58:システム監査人が採るべき行動(被監査部門)
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