第60回 午後 問51
生理学
骨代謝で正しいのはどれか。
- 1骨芽細胞が分化して骨細胞になる。
- 2破骨細胞は間葉系幹細胞に由来する。
- 3骨形成が優位になると骨粗鬆症になる。
- 4副甲状腺ホルモンは骨形成を促進する。
- 5骨に負荷がかかると骨吸収が促進される。
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✓ これが正解1骨芽細胞が分化して骨細胞になる。
解説
骨芽細胞は、骨基質に埋まると骨細胞に分化します。
骨は、作る働き(骨形成)と壊す働き(骨吸収)が絶えず繰り返され、少しずつ入れ替わっています(骨のリモデリング)。骨形成を担うのが骨芽細胞、骨吸収を担うのが破骨細胞で、両者のバランスで骨の量が保たれます。
骨芽細胞は、骨の材料となるコラーゲンなどの骨基質を作り、そこにカルシウムなどを沈着させます。自分が作った骨基質の中に埋まり込んだ骨芽細胞は、骨細胞に分化し、細い突起で互いにつながって、骨にかかる力を感じ取る役目を果たします。この記述が正しいものです。
他の記述は誤りです。破骨細胞は血液の細胞と同じ造血幹細胞(単球・マクロファージの系統)から生まれ、骨芽細胞のような間葉系幹細胞の由来ではありません。骨粗鬆症は骨吸収が骨形成を上回って骨が減る病気です。副甲状腺ホルモンは主に骨吸収を促して血中のカルシウムを上げます。骨に負荷がかかると骨形成が促され、骨は強くなります。
したがって、正しい記述は骨芽細胞が分化して骨細胞になるという肢です。作る細胞と壊す細胞の由来と働きを組で覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2破骨細胞は間葉系幹細胞に由来する。:破骨細胞は、血液の細胞のもとになる造血幹細胞から、単球・マクロファージの系統を経て生まれる多核の細胞です。間葉系幹細胞から生まれるのは骨芽細胞の側です。
- 3骨形成が優位になると骨粗鬆症になる。:骨粗鬆症は、骨を壊す働きが骨を作る働きを上回り、骨の量が減って折れやすくなる病気です。骨形成が優位になる状態では骨は減らず、記述は逆になっています。
- 4副甲状腺ホルモンは骨形成を促進する。:副甲状腺ホルモンは、血中のカルシウム濃度が下がると分泌され、骨からカルシウムを溶かし出す骨吸収を主に促します。骨形成を促進するホルモンとして挙げるのは誤りです。
- 5骨に負荷がかかると骨吸収が促進される。:骨に体重や筋の力などの負荷がかかると、骨細胞がそれを感じ取り、骨を作る方向に働きます。負荷は骨形成を促すもので、寝たきりで負荷が減ると骨吸収が進みます。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問51(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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