第60回 午後 問33
臨床医学
脆弱性骨折の部位
原発性骨粗鬆症の診断基準に含まれる脆弱性骨折の部位はどれか。
- 1椎 体
- 2上腕骨遠位部
- 3橈骨近位部
- 4大腿骨遠位部
- 5距 骨
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✓ これが正解1椎 体
解説
診断基準の脆弱性骨折では、椎体骨折が重視されます。
脆弱性骨折とは、立った高さからの転倒程度の軽い力で起こる骨折のことで、骨がもろくなっていることを示します。原発性骨粗鬆症の診断基準では、どの部位に脆弱性骨折があるかが判定に大きく関わります。
診断基準(2012年度改訂版)では、椎体骨折か大腿骨近位部骨折があれば、骨密度の値にかかわらず骨粗鬆症と診断します。それ以外の部位の脆弱性骨折として、肋骨、骨盤、上腕骨近位部、橈骨遠位端、下腿骨が挙げられ、これらは骨密度が一定の基準を下回るときに骨粗鬆症と判断する材料になります。椎体は背骨の骨の円柱の部分で、つぶれるように折れる圧迫骨折が起こり、自覚症状がないまま進むこともあります。
他の選択肢は部位の上下が逆になっています。基準に挙がるのは上腕骨の近位部、橈骨の遠位端、大腿骨の近位部で、上腕骨遠位部、橈骨近位部、大腿骨遠位部ではありません。距骨も基準の部位に含まれません。
したがって、診断基準に含まれる部位は椎体です。高齢者に多い骨折である、背骨・股関節のつけね・肩・手首の4か所と結び付けて覚えておくと、近位・遠位の取り違えを防げます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2上腕骨遠位部:上腕骨で診断基準に挙がるのは肩に近い近位部の骨折で、転倒して肩や手をついたときに起こりやすい骨折です。肘に近い遠位部の骨折は基準の部位ではありません。
- 3橈骨近位部:橈骨で診断基準に挙がるのは手首に近い遠位端の骨折で、転倒して手をついたときに起こります。肘に近い近位部の骨折は、骨粗鬆症の脆弱性骨折の部位として挙げられていません。
- 4大腿骨遠位部:大腿骨で診断基準に挙がるのは股関節に近い近位部の骨折で、骨密度によらず骨粗鬆症と診断する根拠になります。膝に近い遠位部の骨折は、基準の部位ではありません。
- 5距 骨:距骨は足首の関節を作る骨で、高い所からの転落などの強い外力で折れることが多い骨です。原発性骨粗鬆症の診断基準に挙がる脆弱性骨折の部位には含まれません。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問33(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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