第59回 午前 問39
理学療法治療学
短下肢装具に関する問題
下肢の異常と金属支柱付き短下肢装具の足継手設定との組合せで正しいのはどれか。
- 1尖足 ― 前方制動
- 2反張膝 ― 前方制動
- 3立脚期の膝折れ ― 前方制動
- 4下腿三頭筋の痙縮 ― 遊動
- 5前脛骨筋の弛緩性麻痺 ― 遊動
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✓ これが正解3立脚期の膝折れ ― 前方制動
解説
立脚期の膝折れには、足継手の前方制動で下腿の前傾を抑えます。
金属支柱付きの短下肢装具の足継手は、足関節の動きを止めたり、制限したり、補助したりする設定ができます。前方制動は足関節が背屈する(下腿が前へ倒れる)動きを止める設定、後方制動は底屈する(つま先が下がる)動きを止める設定、遊動は制限しない設定です。膝の安定は、立脚期に下腿がどれくらい前へ倒れるかで大きく変わります。
立脚期の膝折れは、体重がかかったときに下腿が前へ倒れ込み、膝が急に曲がってしまう現象です。前方制動にすると下腿が前へ倒れすぎるのを止められるので、床からの力が膝の前を通りやすくなり、膝を伸ばす方向の安定が得られます。この組み合わせが正しいものです。
ほかの組み合わせは、つま先が下がる問題に背屈を止める設定を当てている、膝が後ろへ反る問題に下腿の前傾を止める設定を当てている、底屈を抑えるべき問題を遊動にしている、のいずれかです。覚え方は、膝が曲がりすぎるなら前方制動、膝が反る・つま先が下がるなら後方制動、と症状と止める向きを組にすることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1尖足 ― 前方制動:尖足は、つま先が下がった状態で底屈しすぎる問題です。抑えるべきは底屈の動きなので後方制動が必要で、背屈を止める前方制動では尖足は改善しません。
- 2反張膝 ― 前方制動:反張膝は、立脚期に膝が後ろへ反りすぎる状態です。前方制動で下腿の前傾を止めると膝はさらに後ろへ押されるので、底屈を止めて下腿を前へ導く後方制動を選びます。
- 4下腿三頭筋の痙縮 ― 遊動:下腿三頭筋の痙縮があると、足関節が底屈方向へ引っぱられて尖足になりやすくなります。遊動にすると底屈を抑えられないので、後方制動で底屈を止める設定が必要です。
- 5前脛骨筋の弛緩性麻痺 ― 遊動:前脛骨筋の弛緩性麻痺では、遊脚期につま先が持ち上がらず、下垂足になります。遊動ではつま先が垂れたままなので、底屈を止める後方制動や背屈を助ける設定が必要です。
出典:第59回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問39(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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