第58回 午前 問90
臨床医学
発症後2時間の脳梗塞において典型的な画像所見はどれか。
- 1単純CTでの高吸収域
- 2単純CTでの低吸収域
- 3MRIのT1強調像での高信号領域
- 4MRIのT2強調像での高信号領域
- 5MRIの拡散強調像での高信号領域
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✓ これが正解5MRIの拡散強調像での高信号領域
解説
発症2時間の脳梗塞はMRI拡散強調像で高信号として描出されます。
脳梗塞の画像検査では、発症からどれくらい時間がたっているかで、どの検査でどのように写るかが変わります。発症からまもない超急性期には、梗塞がまだ写らない検査もあるため、早い時期に変化をとらえられる検査を知っておくことが大切です。
MRIの拡散強調像は、組織の中の水分子の動きやすさを画像にする方法です。脳の細胞に血液が届かなくなると、細胞がむくんで水分子が動きにくくなり、発症から早い時期に拡散強調像で白く光る高信号として写ります。発症後2時間の脳梗塞をとらえるのに最も適しています。したがって、MRIの拡散強調像での高信号領域が典型的な所見です。
単純CTでは、脳梗塞は時間がたつにつれて黒っぽい低吸収域として見えてきますが、発症直後ははっきりしないことが多くあります。CTで白い高吸収域に写るのは脳出血です。MRIのT2強調像の高信号もやや時間がたってから現れます。超急性期の梗塞は拡散強調像、出血はCTで白、と覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1単純CTでの高吸収域:単純CTで白く写る高吸収域は、出血した血液の特徴です。脳出血やくも膜下出血を見分けるときの所見で、発症2時間の脳梗塞の典型的な所見ではありません。
- 2単純CTでの低吸収域:脳梗塞は単純CTで黒っぽい低吸収域として写りますが、それがはっきりするのは発症から時間がたってからです。発症後2時間では写らないことが多く、典型的な所見とはいえません。
- 3MRIのT1強調像での高信号領域:MRIのT1強調像で脳梗塞が高信号に写るのは典型的ではなく、梗塞巣は低めの信号として写ることが多いものです。超急性期をとらえる所見ではありません。
- 4MRIのT2強調像での高信号領域:MRIのT2強調像でも梗塞は高信号になりますが、それが現れるのは発症から時間がたってからです。発症後2時間の超急性期をとらえる所見としては、拡散強調像に及びません。
出典:第58回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問90(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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