令和3年度 問30
標準管理規約
標準管理規約(単棟型)の問題
次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)又は標準管理規約(複合用途型)によれば、適切なものはいくつあるか。
ア 窓枠及び窓ガラスの一斉交換工事は、総会の普通決議により行うことができる。
イ 店舗用階段を店舗用エレベーターに変更する工事を行うためには、店舗部会の特別多数決議のみで足りる。
ウ 新築時から全戸に設置されている台所・浴室の換気扇の一斉取替えは、総会の普通決議により行うことができる。
エ IT化工事に関し、既存のパイプスペースを利用して光ファイバー・ケーブルを敷設する工事は、総会の普通決議により行うことができる。
- 1一つ
- 2二つ
- 3三つ
- 4四つ
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✓ これが正解2二つ
解説
普通決議で足りるのはアとエで、イとウは不適切です。
標準管理規約では、共用部分の変更のうち形状又は効用の著しい変更を伴うものは総会の特別多数決議が必要で、それ以外の工事は普通決議で実施できます。どの工事がどちらに当たるかは、規約のコメントに例が挙げられています。
記述アの窓枠・窓ガラスの一斉交換工事は、コメントで普通決議により実施可能と考えられる例に挙げられており適切です。記述イの店舗用階段をエレベーターに変える工事は、共用部分の形状や効用を大きく変えるもので、総会の特別多数決議が必要です。複合用途型の店舗部会は住宅部会とともに管理組合に置かれる組織ですが、共用部分の変更は総会の決議事項であり、店舗部会の決議だけで足りるとはいえません。記述ウの台所・浴室の換気扇は各住戸の専有部分に属する設備と考えられ、管理組合が総会の決議で一斉に取り替える対象ではありません。記述エの光ファイバー・ケーブルの敷設は、既存のパイプスペースを利用するなど共用部分の形状に変更を加えずに行える場合は普通決議で実施可能とコメントにあり、適切です。
適切なのはアとエの二つです。形を大きく変える工事か、そもそも専有部分か、の2点で見分けると判断しやすくなります。出題当時の標準管理規約では、特別多数決議は組合員総数及び議決権総数の各4分の3以上でした。現在は令和7年10月の標準管理規約改正により、組合員総数の過半数で議決権総数の過半数を有する組合員の出席を要し、出席組合員とその議決権の各4分の3以上で決する形になっています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1一つ:一つとすると、アかエのどちらかに特別多数決議が必要だと見ることになります。窓まわりの一斉交換も、既存の配管スペースを使ったケーブル敷設も、コメントでは普通決議で行える例とされています。
- 3三つ:三つとすると、イかウも適切と数えることになります。階段をエレベーターに替える工事は総会の特別多数決議を要する大きな変更で、換気扇は専有部分側の設備なので総会で一斉交換する対象ではありません。
- 4四つ:四つすべてを適切とすると、店舗部会の決議だけで共用部分の大きな変更ができるとする誤りと、専有部分の換気扇を総会決議で取り替えるとする誤りを見落とします。
出典:令和3年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問30
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