2025年1月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問57
相続・事業承継
小規模宅地等に関する問題
小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例(以下「本特例」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要な要件等はすべて満たしているものとする。
- 1被相続人から相続時精算課税の適用を受けて贈与により取得した宅地等の価額が相続税の課税価格に加算される場合、当該宅地等については本特例の適用を受けることができない。
- 2被相続人が月極駐車場(アスファルト等の構築物のない青空駐車場)の用に供していた土地を相続により取得した場合、当該土地について本特例の適用を受けることができる。
- 3相続人以外の親族が被相続人から宅地を遺贈により取得した場合、当該宅地について本特例の適用を受けることができない。
- 4相続開始の直前において被相続人と同居していなかった被相続人の配偶者が、被相続人が居住の用に供していた宅地を相続により取得した場合、当該宅地について本特例の適用を受けることはできない。
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✓ これが正解1被相続人から相続時精算課税の適用を受けて贈与により取得した宅地等の価額が相続税の課税価格に加算される場合、当該宅地等については本特例の適用を受けることができない。
解説
相続時精算課税で贈与を受けた宅地等には、小規模宅地等の特例は使えません。
小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例(小規模宅地等の特例)は、被相続人などの居住用や事業用だった宅地等を相続や遺贈で取得した場合に、一定の面積まで評価額を減額する制度です。
この特例の対象は、個人が相続や遺贈によって取得した宅地等です。相続時精算課税の適用を受けて贈与により取得した宅地等は、相続税の課税価格に加算されますが、相続や遺贈で取得したものではないので特例の対象になりません。したがって、この記述が適切です。
特例の対象は建物や構築物の敷地である宅地等に限られるため、アスファルト舗装などの構築物がない青空駐車場の土地は対象になりません。相続人以外の親族が遺贈により取得した宅地も、要件を満たせば対象になります。被相続人の配偶者が被相続人の居住用の宅地等を取得する場合は、同居などの取得者ごとの要件はなく、同居していなくても特例を受けられます。
覚え方は、対象は相続・遺贈で取得した建物・構築物の敷地、配偶者には取得者ごとの要件がない、と押さえることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2被相続人が月極駐車場(アスファルト等の構…:特例の対象は建物や構築物の敷地として使われていた宅地等です。舗装などの構築物がない青空駐車場は、貸し付けていても対象外となるので、記述は誤りです。
- 3相続人以外の親族が被相続人から宅地を遺贈…:特例を受ける人は相続人に限られず、相続人以外の親族が遺贈で宅地を取得した場合も、要件を満たせば対象になります。受けられないとする点が誤りです。
- 4相続開始の直前において被相続人と同居して…:被相続人が住んでいた宅地を配偶者が取得する場合、同居や保有の継続などの取得者ごとの要件はありません。同居していなかった配偶者も適用を受けられるので、記述は誤りです。
出典:2025年1月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問57(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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