2023年9月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問32
タックスプランニング
所得税における所得の種類の問題
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所得税における所得の種類に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1不動産の貸付けを事業的規模で行ったことにより生じた賃料収入に係る所得は、不動産所得となる。
- 2会社の役員が役員退職金を受け取ったことによる所得は、給与所得となる。
- 3個人年金保険の契約者(=保険料負担者)である個人が、その保険契約に基づき、年金受給開始後に将来の年金給付の総額に代えて受け取った一時金に係る所得は、退職所得となる。
- 4会社員が勤務先から無利息で金銭を借り入れたことにより生じた経済的利益は、雑所得となる。
答えと解説
✓ これが正解1不動産の貸付けを事業的規模で行ったことにより生じた賃料収入に係る所得は、不動産所得となる。
解説
事業的規模の貸付けによる賃料収入も、事業所得ではなく不動産所得です。
この問は、所得税の所得の種類(10種類)のうち、どの所得に区分されるかを問うものです。
不動産の貸付けによる所得は、その貸付けが事業的規模(たとえば5棟10室以上)で行われていても、事業所得ではなく不動産所得になります。事業的規模かどうかは、青色申告特別控除の額や青色事業専従者給与などに影響するだけで、所得の種類は変わりません。事業的規模の賃料収入を不動産所得とする記述は適切で、これが正解です。
ほかの記述は不適切です。役員が受け取る退職金は退職所得で、給与所得ではありません。契約者(=保険料負担者)本人が受け取る個人年金保険の年金は雑所得ですが、年金の受給開始後に将来の年金給付の総額に代えて受け取る一時金は一時所得になり、退職所得にはなりません。会社員が勤務先から無利息で金銭を借りたことによる経済的利益は、勤務に関連して受ける利益なので給与所得として扱われます。
不動産の貸付けは規模にかかわらず不動産所得、勤務先から受ける経済的利益は給与所得、と所得の出どころで区分すると判断しやすくなります。
ほかの選択肢の解説
- 2会社の役員が役員退職金を受け取ったことによる所得は、給与所得となる。:役員が受け取る退職金も、退職によって一時に受ける給与なので退職所得になります。退職所得控除を差し引いて2分の1にする計算(勤続5年以下の役員等は2分の1にしない特例あり)を使うもので、給与所得とする記述は不適切です。
- 3個人年金保険の契約者(=保険料負担者)である個人が、その保険契約に基づき、年金受給開始後に将来の年金給付の総額に代えて受け取った一時金に係る所得は、退職所得となる。:保険料を払った本人が、年金として受け取る代わりにまとめて受け取るお金は、偶然の利得にあたる一時所得として扱われます。勤め先を辞めたことで受け取るお金ではないので、退職所得とする記述は不適切です。
- 4会社員が勤務先から無利息で金銭を借り入れたことにより生じた経済的利益は、雑所得となる。:勤務先から無利息でお金を借りると、本来払うべき利息の分の経済的な利益を受けたことになります。これは勤務に関連する利益なので給与所得として扱われ、雑所得とする記述は不適切です。
出典:2023年9月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問32(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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