2023年5月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問50
不動産
不動産の投資判断の手法等の問題
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不動産の投資判断の手法等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1レバレッジ効果とは、投資に対する収益率が借入金の金利を上回っている場合に、借入金の利用により自己資金に対する利回りが上昇する効果をいう。
- 2DCF法は、連続する複数の期間に発生する純収益および復帰価格を、その発生時期に応じて現在価値に割り引いて、それぞれを合計して対象不動産の収益価格を求める手法である。
- 3NPV法(正味現在価値法)による投資判断においては、対象不動産から得られる収益の現在価値の合計額が投資額を上回っている場合、その投資は有利であると判定することができる。
- 4IRR法(内部収益率法)による投資判断においては、対象不動産に対する投資家の期待収益率が対象不動産の内部収益率を上回っている場合、その投資は有利であると判定することができる。
答えと解説
✓ これが正解4IRR法(内部収益率法)による投資判断においては、対象不動産に対する投資家の期待収益率が対象不動産の内部収益率を上回っている場合、その投資は有利であると判定することができる。
解説
IRR法では、内部収益率が期待収益率を上回れば投資は有利です。
この問は、不動産の投資判断に使うレバレッジ効果、DCF法、NPV法、IRR法の考え方を問うものです。
IRR(内部収益率)は、投資から得られる将来の収益の現在価値の合計と、投資額とが等しくなる割引率です。いわば、その投資そのものが生み出す利回りです。投資家が求める期待収益率よりIRRが高ければ、その投資は有利と判断します。期待収益率がIRRを上回っている場合に有利とする記述は、大小の関係が逆なので不適切です。
ほかの記述は適切です。レバレッジ効果は、投資の収益率が借入金の金利を上回っているときに、借入れを使うことで自己資金の利回りが高まる効果です。DCF法は、複数の期間の純収益と、期間の終わりに売却したときの復帰価格を、それぞれ現在価値に割り引いて合計し、収益価格を求める手法です。NPV法では、収益の現在価値の合計が投資額を上回れば、その投資は有利と判断します。
IRRは投資の利回り、期待収益率は投資家の求める利回りで、投資の利回りが求める利回りを超えれば有利、と当てはめると見分けやすくなります。
ほかの選択肢の解説
- 1レバレッジ効果とは、投資に対する収益率が借入金の金利を上回っている場合に、借入金の利用により自己資金に対する利回りが上昇する効果をいう。:借入れの金利より投資の利回りが高ければ、借りたお金でも差額のもうけが出るため、自分のお金に対する利回りが押し上げられます。これがてこの働きにたとえたレバレッジ効果で、記述は適切です。
- 2DCF法は、連続する複数の期間に発生する純収益および復帰価格を、その発生時期に応じて現在価値に割り引いて、それぞれを合計して対象不動産の収益価格を求める手法である。:DCF法は、毎年の純収益と、保有期間の最後に売ったときの価格を、それぞれ受け取る時期に応じて今の価値に割り戻し、合計して価格を求める方法です。記述は手順を正しく示しているので適切です。
- 3NPV法(正味現在価値法)による投資判断においては、対象不動産から得られる収益の現在価値の合計額が投資額を上回っている場合、その投資は有利であると判定することができる。:正味現在価値は、将来の収益を今の価値に直した合計から投資額を差し引いたものです。この値がプラス、つまり収益の現在価値が投資額を上回れば有利と判断できるので、記述は適切です。
出典:2023年5月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問50(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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