2023年5月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問49
不動産
不動産賃貸に係る所得税の問題
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不動産賃貸に係る所得税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1不動産所得の金額の計算上、2023年中に取得した建物を同年中に貸し付けた場合の当該建物の減価償却費の計算においては、定額法または定率法の選択が可能である。
- 2不動産所得の金額の計算上、当該不動産所得に係る所得税および住民税の額は必要経費に算入されない。
- 3不動産所得に係る総収入金額を計算する場合において、契約により支払日が定められている賃貸料は、原則として、その定められた支払日が収入すべき時期となる。
- 4アパート等の貸付けが不動産所得における事業的規模であるかどうかの判定において、貸与することができる独立した室数がおおむね10以上であれば、特に反証がない限り、事業的規模として取り扱われる。
答えと解説
✓ これが正解1不動産所得の金額の計算上、2023年中に取得した建物を同年中に貸し付けた場合の当該建物の減価償却費の計算においては、定額法または定率法の選択が可能である。
解説
1998年4月以後に取得した建物の減価償却は、定額法に限られます。
この問は、不動産所得の計算での減価償却の方法、必要経費にならない税金、収入計上の時期、事業的規模の判定を問うものです。
建物の減価償却の方法は、1998年4月1日以後に取得したものについては定額法に限られており、定率法を選ぶことはできません。2023年中に取得した建物も同じです。したがって、定額法か定率法かを選択できるとする記述が不適切です。なお、2016年4月1日以後に取得した建物附属設備や構築物も定額法に限られます。
ほかの記述は適切です。所得税や住民税は、所得に対して課される税なので、不動産所得の必要経費には算入されません。契約で支払日が定められている賃貸料は、原則としてその支払日が収入すべき時期になります。アパートなどの貸付けが事業的規模かどうかは、独立した室数がおおむね10室以上(貸家なら5棟以上)であれば、特に反証がない限り事業的規模として扱われます。
1998年4月1日以後に取得した建物は定額法だけ、と覚えておくと、減価償却の方法を問われても迷わずに判断できます。
ほかの選択肢の解説
- 2…当該不動産所得に係る所得税および住民税の額は必要経費に算入されない。:所得税や住民税は、もうけが出た結果として課される税で、もうけを得るための費用ではありません。そのため不動産所得の必要経費には入れられないので、記述は適切です。
- 3不動産所得に係る総収入金額を計算する場合において、契約により支払日が定められている賃貸料は、原則として、その定められた支払日が収入すべき時期となる。:家賃などの収入は、実際にお金を受け取った日ではなく、契約で決めた支払日に収入として計上するのが原則です。支払日が定められている場合の扱いとして、記述は適切です。
- 4アパート等の貸付けが不動産所得における事業的規模であるかどうかの判定において、貸与することができる独立した室数がおおむね10以上であれば、特に反証がない限り、事業的規模として取り扱われる。:貸付けが事業として行われているかは、目安としてアパートなら独立した部屋がおおむね10室以上、一戸建てなら5棟以上かで判定します。いわゆる5棟10室の基準どおりで、記述は適切です。
出典:2023年5月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問49(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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