令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 法規(電気技術者試験センター)問12(b)
法規
B種接地工事に関する問題
選択肢を押すと、その場で答え合わせ。電験三種の過去問 400問を、解説つき・無料・登録不要で続けて解けます。
図に示すような,相電圧E[V],周波数f[Hz]の対称三相3線式低圧電路があり,変圧器の中性点にB種接地工事が施されている。B種接地工事の接地抵抗値をR_B[Ω],電路の一相当たりの対地静電容量をC[F]とする。
この電路の絶縁抵抗が劣化により,電路の一相のみが絶縁抵抗値R_G[Ω]に低下した。このとき,次の(a)及び(b)に答えよ。
ただし,上記以外のインピーダンスは無視するものとする。
(b) 相電圧Eを100 V,周波数fを50 Hz,対地静電容量Cを0.1 μF,絶縁抵抗値R_Gを100 Ω,接地抵抗値R_Bを15 Ωとするとき,上記(a)のI_Bの値[A]として,最も近いのは次のうちどれか。
- 10.87
- 20.99
- 31.74
- 42.61
- 56.67
答えと解説
✓ これが正解10.87
解説
E=100 V、R_G+R_B=115 Ωで、I_Bは約0.87 Aです。
小問(a)で、B種接地工事の接地線を流れる電流は I_B=E/√((R_G+R_B)²+36π²f²C²R_B²R_G²) と求めました。この式に数値を代入します。
虚部は 6πfCR_BR_G=6×3.14×50×0.1×10⁻⁶×15×100 です。順に、6×3.14×50=942、942×0.1×10⁻⁶=9.42×10⁻⁵、これに15×100=1 500を掛けて 0.141 となります。2乗は約0.02です。実部は (100+15)²=115²=13 225 です。分母は √(13 225+0.02)=115.0 で、I_B=100÷115=0.870 A、約0.87 Aです。
検算として、3相分の対地静電容量のリアクタンス 1/(2πf×3C)=1÷(314×0.3×10⁻⁶)=約10 600 Ω を見ると、接地抵抗15 Ωよりはるかに大きく、電流はほぼすべてR_Bを通ります。そのため静電容量を無視した E/(R_G+R_B)=100÷115=0.87 A と同じ値になり、計算が合っていることが確かめられます。
低圧電路のこの条件では静電容量の影響は小さく、地絡電流はR_GとR_Bの直列で決まる、という見当を先に付けると、数値の選択肢を素早く絞れます。
ほかの選択肢の解説
- 20.99:0.99 Aは、肢に並ぶ五つの式に数値を入れても出てこない値です。R_Bを省いてR_Gだけで割る式なら100÷100で約1.00 Aとなり、正しい式では分母が115 Ωなので0.87 Aです。
- 31.74:1.74 Aは、相電圧の2倍の200 Vを115 Ωで割った値(200÷115=1.739)で、正しい0.87 Aのちょうど2倍です。開放電圧は相電圧Eそのものなので、2倍にはなりません。
- 42.61:2.61 Aは、分子を3Eとした式で300÷115=2.609と計算した値です。地絡した相に加わる開放電圧は相電圧100 Vで、3倍した300 Vを使うのは誤りです。
- 56.67:6.67 Aは、分母をR_Bだけにした式で100÷15=6.67と計算した値です。地絡電流は絶縁抵抗R_G=100 Ωも直列に通るので、R_Gを抜くと電流を大きく見積もります。
出典:令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 法規 問12(b)(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(B問題の共通の文と図を小問ごとに複写・図と式を問題冊子から切り出して画像で掲載・1行で書ける式を字に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
同じ分野の問題
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)