令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 電力(電気技術者試験センター)問17(a)
電力
バランサに流れる電流の値[A]
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図のように,電圧線及び中性線の抵抗がそれぞれ0.15 Ω及び0.20 Ωの100/200 V 単相3 線式配電線路に,力率が100 %で電流がそれぞれ75 A 及び50 A の二つの負荷が接続されている。
この配電線路にバランサを接続した場合について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。
ただし,負荷電流は一定とし,線路抵抗以外のインピーダンスは無視するものとする。
(a) バランサに流れる電流の値[A]として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 18.3
- 210.0
- 312.5
- 415.0
- 525.0
答えと解説
✓ これが正解312.5
解説
バランサの各巻線には負荷電流の差の半分、12.5 Aが流れます。
バランサは、巻数の等しい二つの巻線を直列にした単巻変圧器で、その中点を中性線につなぎます。二つの巻線の電圧が等しくなるように働くので、負荷の不平衡で生じる中性線の電流を肩代わりします。
バランサがないとき、上側の電圧線には75 A、下側の電圧線には50 Aが流れ、中性線にはその差の75-50=25 Aが流れます。
バランサを接続すると、変圧器から中性線に流れる電流は0になり、上下の電圧線の電流はそろって(75+50)÷2=62.5 Aとなります。上側の負荷は75 Aを必要としますが、電圧線から来るのは62.5 Aなので、不足の75-62.5=12.5 Aをバランサの上側の巻線が補います。下側の電圧線には、負荷からの50 Aにバランサの下側の巻線からの12.5 Aが加わり、62.5 Aが変圧器へ戻ります。負荷側で余った中性線の電流25 Aはバランサの中点に流れ込み、上下の巻線に12.5 Aずつ分かれます。
検算として、線路末端の電圧は上下とも100-0.15×62.5=90.625 Vで等しく、中性線の電圧降下も0なので、バランサの条件を満たします。したがって12.5 Aが正解です。
バランサの電流は二つの負荷電流の差の半分、と覚えると素早く求められます。
ほかの選択肢の解説
- 18.3:8.3 Aは、中性線電流25 Aを3等分した値にあたりますが、巻線が二つのバランサで電流を三つに分ける理由はありません。負荷電流の差の半分という関係からは導けず、正しくは12.5 Aです。
- 210.0:10.0 Aは、中性線電流25 Aに抵抗の比0.20÷(0.15+0.20+0.15)を掛けた値にあたりますが、理想的なバランサの電流は線路抵抗の値に左右されません。二つの巻線の電圧を等しくする条件から12.5 Aとなります。
- 415.0:15.0 Aとすると、上側の電圧線が60 A、下側が65 Aとなり、中性線に逆向きの5 Aが流れて末端の電圧がそろいません。バランサの両巻線の電圧が等しくなるのは電圧線の電流が62.5 Aにそろうときです。
- 525.0:25.0 Aは、バランサがないときに中性線を流れる電流、またはバランサの中点に流れ込む電流の値です。この25 Aは上下二つの巻線に半分ずつ分かれるので、各巻線に流れるバランサの電流は12.5 Aです。
出典:令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 電力 問17(a)(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(B問題の共通の文と図を小問ごとに複写・図と式を問題冊子から切り出して画像で掲載・1行で書ける式を字に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
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