令和2年度 10月 午前Ⅱ 問3
システム監査
試査に関する問題
システム監査において実施される“試査”に該当するものはどれか。
- ア監査対象に最も適合した監査手続を決定するために,幾つかの監査技法を試行する。
- イ計算モジュールの正確性を確認するために,ソースプログラムをレビューする。
- ウ全てのトランザクションデータに監査手続を試験的に適用し,その処理の正当性について判断する。
- エ抽出した一定件数のトランザクションデータに監査手続を適用し,データ全件の正当性について判断する。
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✓ これが正解エ抽出した一定件数のトランザクションデータに監査手続を適用し,データ全件の正当性について判断する。
解説
試査は一部のデータに監査手続を適用し、全体の正当性を判断する方法です。
見分ける軸は、調べる範囲が一部か全部か、その結果をどこまで当てはめるかです。試査は、母集団から一定件数のデータを抜き出して監査手続を適用し、その結果から母集団全体についての結論を導く方法です。全件を調べる精査に比べて手間を抑えられる一方、抜き出したデータから全体を推し量るので、抽出の方法が結論の確からしさを左右します。抽出した一定件数のトランザクションデータに監査手続を適用し、データ全件の正当性を判断する記述は、この考え方そのものです。試しに行うという字面に引きずられず、一部を調べて全体を判断することだ、と意味で押さえると取り違えません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア監査対象に最も適合した監査手続を決定する…:幾つかの監査技法を試しに使い、監査対象に最も合う監査手続を決めるのは、監査手続の選択にかかわる作業です。一部のデータを調べて全体を判断する試査とは、試すという字面が似ているだけで意味が違います。
- イ計算モジュールの正確性を確認するために,…:ソースプログラムをレビューして計算モジュールの正確性を確かめるのは、プログラムそのものを点検する監査技法です。データを抜き出して全体を推し量る試査とは、確かめる対象も方法も異なります。
- ウ全てのトランザクションデータに監査手続を…:全てのトランザクションデータに監査手続を適用するのは、全件を調べる精査にあたります。試験的に適用すると書かれていても、範囲が全件である以上、一部から全体を判断する試査とは合いません。
この問題の用語
- トランザクションデータベースへの一連の処理をひとまとめにした単位のこと。途中で失敗すると開始前の状態へ戻され、中途半端な更新が残りません。
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- レビュー決めたことや作ったものを、あらためて見直すことをいいます。設計書やプログラムの誤りを早く見つけるために、関係者で行うことが多いです。
出典:令和2年度 10月 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問3
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問9:ITに係る全般統制に該当するもの(レビュー)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問2:システム管理基準に関する問題(システム監査)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問23(レビュー)
- 令和4年度 秋期 午前Ⅱ 問21:トランザクションに関する問題(トランザクション)
- 平成30年度 春期 午前Ⅱ 問17:トランザクションログに関する問題(トランザクション)
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