平成26年度 春期 午前Ⅱ 問9
システム監査
保証報告書に関する問題
日本公認会計士協会の監査・保証実務委員会実務指針第86号“受託業務に係る内部統制の保証報告書”に基づいて作成される文書と作成者の適切な組合せはどれか。ここでは,受託業務の一部について再委託が行われており,除外方式を採用しているものとする。
選択肢は原典では保証報告書・システムに関する記述書・受託会社確認書の表。
- ア保証報告書:監査人 / システムに関する記述書:監査人 / 受託会社確認書:監査人
- イ保証報告書:監査人 / システムに関する記述書:被監査会社(受託会社) / 受託会社確認書:再受託会社
- ウ保証報告書:監査人 / システムに関する記述書:被監査会社(受託会社) / 受託会社確認書:被監査会社(受託会社)
- エ保証報告書:被監査会社(受託会社) / システムに関する記述書:監査人 / 受託会社確認書:再受託会社
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✓ これが正解ウ保証報告書:監査人 / システムに関する記述書:被監査会社(受託会社) / 受託会社確認書:被監査会社(受託会社)
解説
保証報告書は監査人、記述書と受託会社確認書は受託会社が作成します。
実務指針第86号の保証報告書の枠組みでは、受託会社が、自社の業務の仕組みと内部統制を説明するシステムに関する記述書を作成します。受託会社は、その記述書の内容について確認する受託会社確認書も作成します。受託会社の監査人は、それらを評価したうえで保証報告書を作成し、意見を表明します。見分ける軸は、説明する者と保証する者を分けることです。説明の文書は受託会社が自らの責任で作り、監査人はそれを検証する立場に立ちます。再委託を除外方式で扱う場合、再受託会社の業務は記述書と保証の範囲から外れるので、再受託会社が確認書を作ることはありません。説明は受託会社、保証は監査人、と役割で分けて覚えると組合せを選べます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア保証報告書:監査人 / システムに関する…:三つの文書をすべて監査人が作るという組合せでは、説明する者と保証する者が同じになってしまいます。システムに関する記述書と受託会社確認書は、受託会社が自らの業務について責任をもって作成するものです。
- イ保証報告書:監査人 / システムに関する…:除外方式では、再受託会社が担う業務は記述書と保証の範囲から外されます。範囲外の再受託会社が受託会社確認書を作ることはなく、確認書を作るのは記述書を作成した受託会社自身です。
- エ保証報告書:被監査会社(受託会社) / …:保証報告書を受託会社が、記述書を監査人が作るという組合せは、説明と保証の役割が入れ替わっています。受託会社が自らを保証しても第三者による保証にならず、記述書は受託会社が書くものです。
この問題の用語
- 内部統制不正やミスを防ぐため、承認や記録、点検といった手続きを業務そのものに組み込んでおく社内の仕組み。整備と運用の最終責任は経営者が負います。
- 会計お金の動きを記録し、まとめて報告する仕事のことをいいます。在庫の評価のしかたなど、決められた方法に従って計算します。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
出典:平成26年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問9
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問10:全般統制に関する問題(会計)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問8:3線モデルに関する問題(内部統制)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問7:システム監査基準に関する問題(監査人)
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問10:統制環境に該当するもの(内部統制)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問8:全般統制に関する問題(会計)
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