令和元年度 秋期 午前 問79
法務
親事業者の違法となる行為
下請代金支払遅延等防止法において,親事業者の違法となる行為はどれか。
- ア支払期日を,発注したソフトウェアの受領後 45 日と決めた。
- イソフトウェア開発の発注書面を,了解を得て電子メールで送った。
- ウ納品され受領したソフトウェアの仕様を変更したいので,返品した。
- エ納品されるソフトウェアに不具合があるので,受領拒否した。
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✓ これが正解ウ納品され受領したソフトウェアの仕様を変更したいので,返品した。
解説
一度受け取った物を、仕様変更のために返すのは違法です。
下請代金支払遅延等防止法は、親事業者と下請事業者との取引で、力の差を背景に不当な扱いが起きないよう、親の側に対して守るべき禁止と義務を並べた法律です。守るべき禁止のひとつに、下請の側に非がないのに、いったん受領した物品を返品してはならない、という規定があります。仕様を変えたいというのは親の側の都合で、下請の側の作った物に落ち度がある話ではありません。したがって、この理由で返品するのは、この禁止に触れる行為になります。他の肢は、支払期日を60日以内で決めた、了解を得て発注書面を電子メールで送った、不具合のある納品物を受け取らなかった、といった行為で、それぞれ法律の枠内で認められた振る舞いになります。出題当時の法律名は下請代金支払遅延等防止法です。その後の改正で中小受託取引適正化法(取適法)となり、親事業者は委託事業者、下請事業者は中小受託事業者と呼び名が変わったほか、電子メールなどで発注の内容を示すのに相手の承諾は要らなくなりました。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア支払期日を,発注したソフトウェアの受領後…:支払期日を、発注したソフトウェアの受領後45日と決めたと述べています。この法律は、支払期日を受領後60日以内で決めるよう定めており、45日はその枠に収まる期日で、違法ではありません。
- イソフトウェア開発の発注書面を,了解を得て…:ソフトウェアの発注書面を、了解を得て電子メールで送ったと述べています。書面での交付が原則ですが、下請の側の了解があれば電子的な方法で送ることも認められており、違法ではありません。
- エ納品されるソフトウェアに不具合があるので…:納品されたソフトウェアに不具合があるので、受領を拒否したと述べています。下請の側に非がある場合の受領拒否は認められる範囲の対応で、この行為は違法にはあたりません。
この問題の用語
- 電子メール文書やファイルをネットワーク越しに送る仕組み。送信にはSMTP、受信にはPOP3やIMAP4というプロトコルが使われます。
出題当時の情報です(現在との違い)
下請代金支払遅延等防止法は2026年1月に「中小受託取引適正化法」へ改称され、親事業者は「委託事業者」と呼ばれます。
出典:令和元年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問79
同じ用語が出る問題
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