平成29年度 春期 午前 問77
企業活動
損益分岐点の特性の説明
損益分岐点の特性を説明したものはどれか。
- ア固定費が変わらないとき,変動費率が低くなると損益分岐点は高くなる。
- イ固定費が変わらないとき,変動費率の変化と損益分岐点の変化は正比例する。
- ウ損益分岐点での売上高は,固定費と変動費の和に等しい。
- エ変動費率が変わらないとき,固定費が小さくなると損益分岐点は高くなる。
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✓ これが正解ウ損益分岐点での売上高は,固定費と変動費の和に等しい。
解説
売上高が固定費と変動費の和に等しい点です。
設問は、損益分岐点の特性を説明したものを選ばせています。軸になるのは、その記述が定義をそのまま言い直したものか、変化の向きや比例の仕方を述べたものかという点です。損益分岐点は、利益がちょうど 0 になる売上高のことをいいます。利益が 0 だということは売上高と費用が一致しているということですから、その点では売上高が固定費と変動費を足したものに等しくなります。これは定義そのものであり、当てはまる記述になります。式に直しておきます。売上高を S、固定費を F、変動費率を v とすると S = F + vS が成り立ち、整理すれば S = F ÷ (1 − v) です。数字を入れて確かめます。固定費が 300、変動費率が 0.4 なら S = 300 ÷ 0.6 = 500 となり、このときの変動費は 0.4 × 500 = 200 ですから、固定費の 300 と足して 500 になり、売上高と一致します。分母にある 1 − v が大きいほど、また分子の固定費が小さいほど、この点は下がると読めます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア固定費が変わらないとき,変動費率が低くな…:変動費率が下がると、売上一円あたりで手元に残る分が増えますから、少ない売上でも固定費を回収できるようになります。式の上でも分母が大きくなって値は小さくなるので、高くなるという向きが逆です。
- イ固定費が変わらないとき,変動費率の変化と…:変動費率は分母の中に置かれているため、効き方は一定になりません。たとえば 0.5 から 0.6 へ動かすと値は 1.25 倍ですが、0.8 から 0.9 へ同じ幅だけ動かすと 2 倍になり、比例の関係にはなりません。
- エ変動費率が変わらないとき,固定費が小さく…:回収しなければならない固定費が減れば、より少ない売上で黒字に届きます。式の上でも分子が小さくなって値は下がりますから、高くなるという向きがやはり反対になっています。
出典:平成29年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問77
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