平成23年度 秋期 午前 問18
システム構成要素
MTBFに関する問題
MTBF が x 時間,MTTR が y 時間のシステムがある。使用条件が変わったので,MTBF,MTTR がともに従来の 1.5 倍になった。新しい使用条件での稼働率はどうなるか。
- アx,y の値によって変化するが,従来の稼働率よりは大きい値になる。
- イ従来の稼働率と同じ値である。
- ウ従来の稼働率の 1.5 倍になる。
- エ従来の稼働率の 2/3 倍になる。
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✓ これが正解イ従来の稼働率と同じ値である。
解説
分母と分子が同じ倍率なら比は動きません。
稼働率は、動いている時間の割合として表されます。式にすると、MTBF を、MTBF と MTTR の和で割った形です。MTBF は平均故障間隔で動いている時間の平均を、MTTR は平均修復時間で止まっている時間の平均を表します。ここで両方を 1.5 倍にすると何が起こるかを、数を入れる前に式の形だけで見ます。分子は 1.5 倍になります。分母は二つの項がどちらも 1.5 倍になるので、分母全体からも 1.5 をくくり出せます。上と下に同じ 1.5 が現れるため、これが約分されて消えます。残るのはもとの式そのものなので、稼働率は変わりません。数で確かめても同じです。動いている時間を 100 時間、止まっている時間を 10 時間とすると、もとの値は 100 を 110 で割ったもので、1.5 倍にした後は 150 を 165 で割ったものになり、どちらも同じ値です。8 時間と 2 時間でも、8 を 10 で割った 0.8 と、12 を 15 で割った 0.8 で一致します。裏返して言えば、稼働率を動かしたいときは両方を同じ倍率で変えても効き目がなく、片方だけを動かす必要があります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アx,y の値によって変化するが,従来の稼…:二つの値の組み合わせによって結果が変わると述べていますが、約分で倍率が消えるので、どの組み合わせを入れても比は動きません。数を二通り入れて確かめれば、同じ値になることが分かります。
- ウ従来の稼働率の 1.5 倍になる。:分子だけを 1.5 倍にした形です。この読み方では、もとの値が 0.8 のときに 1.2 という値になってしまいます。割合は 1 を超えられないので、そもそも成り立ちません。
- エ従来の稼働率の 2/3 倍になる。:分母だけを 1.5 倍にした形です。1 を 1.5 で割ると 3 分の 2 になるという計算ですが、実際には分子も同じ倍率で伸びているため、この目減りは起こりません。
この問題の用語
- MTBF平均故障間隔。故障から次の故障までが平均どれくらい持つかを表し、長いほど壊れにくく可用性が上がります。
- MTTR平均修復時間。実際に起きた故障を平均した実績値で、あらかじめ決めておく復旧目標のRTOとは別ものです。
- 稼働率使える状態だった時間が、全体のどれだけを占めるかを表す割合。約束した水準を守れたかどうかの物差しになります。
出典:平成23年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問18
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問13:稼働率に関する問題(MTTR)
- 令和7年度 春期 午前 問13:稼働率の関係を示したグラフ(稼働率)
- 令和7年度 春期 午前 問12:稼働率に関する問題(MTBF)
- 令和5年度 秋期 午前 問15:稼働率に関する問題(MTTR)
- 令和4年度 秋期 午前 問14:アベイラビリティ(稼働率)(MTBF)
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