令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問5
システムの評価指標
稼働率に関する問題
MTBFがx時間,MTTRがy時間のシステムがある。使用条件が変わったので,MTBF,MTTRがともに従来の1.5倍になった。新しい使用条件での稼働率はどうなるか。
- アx,yの値によって変化するが,従来の稼働率よりは大きい値になる。
- イ従来の稼働率と同じ値である。
- ウ従来の稼働率の1.5倍になる。
- エ従来の稼働率の2/3倍になる。
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✓ これが正解イ従来の稼働率と同じ値である。
解説
MTBFとMTTRが同じ倍率なら稼働率は変わりません。
稼働率は MTBF÷(MTBF+MTTR)で求めます。従来は x÷(x+y)です。両方が1.5倍になると、1.5x÷(1.5x+1.5y)となり、分母と分子に共通する1.5で約分すると x÷(x+y)に戻ります。したがって、x と y の値にかかわらず、従来の稼働率と同じ値です。故障の間隔が延びても、修理に掛かる時間が同じ割合で延びれば、動いている時間の割合は変わりません。稼働率は二つの時間の比なので、両方を同じ倍率で変えても比は保たれる、と覚えておくと、この種の問題は式を書かずに判断できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アx,yの値によって変化するが,従来の稼働…:MTBF が延びた点だけを見ると稼働率が上がるように思えますが、MTTR も同じ割合で延びています。分母と分子が同じ倍率で変わるため、x と y がどんな値でも稼働率は上下しません。
- ウ従来の稼働率の1.5倍になる。:1.5倍になるのは MTBF と MTTR という時間のほうで、稼働率そのものではありません。稼働率は二つの時間の比で、1を超えることもないため、1.5倍という変化は起こりません。
- エ従来の稼働率の2/3倍になる。:2/3倍は、分子の MTBF の伸びを考えずに、分母だけが1.5倍になったとみなした場合の値です。実際には分子も同じく1.5倍になるので、約分すると元の値に戻ります。
この問題の用語
- 稼働率使える状態だった時間が、全体のどれだけを占めるかを表す割合。約束した水準を守れたかどうかの物差しになります。
- MTBF平均故障間隔。故障から次の故障までが平均どれくらい持つかを表し、長いほど壊れにくく可用性が上がります。
- MTTR平均修復時間。実際に起きた故障を平均した実績値で、あらかじめ決めておく復旧目標のRTOとは別ものです。
出典:令和5年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問5
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問5:アベイラビリティ(稼働率)(MTTR)
- 令和2年度 10月 午前Ⅱ 問6:非機能要求に関する問題(稼働率)
- 平成23年度 特別 午前Ⅱ 問6:故障率に関する問題(稼働率)
- 平成21年度 春期 午前Ⅱ 問21:フェールセーフに関する問題(MTBF)
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