平成22年度 秋期 午前 問79
企業活動
コンプライアンス強化の説明
企業経営における,コンプライアンス強化の説明はどれか。
- ア企業存続の危機につながりかねない,経営者や従業員による不法行為の発生を抑制する。
- イ競合他社に対する差別化の源泉となる経営資源を保有し,競争力を強化する。
- ウ経営者の権力行使をけん制し,健全な経営を行うことができる仕組みを作る。
- エ顧客,株主,従業員などの利害関係者の満足度を向上させ,企業の継続した発展を図る。
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✓ これが正解ア企業存続の危機につながりかねない,経営者や従業員による不法行為の発生を抑制する。
解説
法令や規則を守らせて不法行為を防ぐ取り組みです。
四つはどれも経営にとって良いことですから、望ましいかどうかでは選べません。判定の軸は、その記述が何を守らせようとしているのかという一点です。コンプライアンスは日本語にすると法令遵守ですから、不法行為という言葉が入っている記述が正解になります。正解は、企業存続の危機につながりかねない、経営者や従業員による不法行為の発生を抑制するという記述です。守る対象は法令だけではありません。社内の規程、業界の取り決め、社会の常識まで含めて外れないようにします。外れれば課徴金や営業の停止、信用の失墜につながりますから、正解の記述はわざわざ企業存続の危機と書いているわけです。手立ては、行動の規範を定めること、繰り返し研修を行うこと、社内から通報を受け付ける窓口を置くこと、そして監査で確かめることです。通報した人が不利に扱われないよう、公益通報をした者を保護する法律も置かれています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ競合他社に対する差別化の源泉となる経営資…:他社が真似できない中核の強みを持って、競争で優位に立つという話です。向いている先は市場での勝ち負けであって、決まりごとから外れないようにするという行動の話ではありません。
- ウ経営者の権力行使をけん制し,健全な経営を…:見ている相手が経営者に限られています。社外の取締役や監査役が、外から経営者を見張る仕組みを作るという話ですから、働く人ぜんたいが決まりを守るという側の話ではありません。
- エ顧客,株主,従業員などの利害関係者の満足…:顧客や株主や従業員といった、関わりのある人たち全体への責任を果たすという、より広い話です。法令の外にある期待まで含みますから、設問が求めている範囲とは大きさが違います。
この問題の用語
- コンプライアンス法令や社会の決まりを守って事業を行うことをいいます。守るための相談窓口を社内に置くなど、体制で支えます。
- 経営者組織の方向を決め、責任を負う立場の人のことをいいます。経営の方針や目標を定め、人や資金を配分して、その達成に責任を持ちます。
- 利害関係者決定や活動に影響を与える、または影響を受ける人や組織のこと。利用者や株主、取引先などが含まれ、ステークホルダとも呼ばれます。
出典:平成22年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問79
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 秋期 午前 問61:DX推進指標に関する問題(経営者)
- 令和6年度 春期 午前 問59:マネジメントに関する問題(コンプライアンス)
- 令和5年度 秋期 午前 問65:要求事項に関する問題(利害関係者)
- 令和5年度 春期 午前 問64:トレーサビリティに関する問題(利害関係者)
- 平成27年度 秋期 午前 問74:コンプライアンス強化の説明(コンプライアンス)
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