平成21年度 春期 午前 問58
システム監査
システム監査人の行為
ヒアリングに関するシステム監査人の行為として,適切なものはどれか。
- アシステム監査人は,監査対象部門に関係する管理者の中からヒアリングの対象者を選ぶ。
- イヒアリングで被監査部門から聞いた話を裏付けるための文書や記録を入手するよう努める。
- ウヒアリングの中で気が付いた不備事項について,その場で被監査部門に改善を指示する。
- エ複数人で行うと記録内容に相違が出ることがあるので,1 人のシステム監査人がすべてのヒアリングを行う。
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✓ これが正解イヒアリングで被監査部門から聞いた話を裏付けるための文書や記録を入手するよう努める。
解説
聞いた話は必ず文書や記録で裏付けを取るように努めます。
この設問は、ヒアリングに際してシステム監査人が取るべき行為として、四つの記述から適切なものを選ばせています。ですから、選び方の軸は、監査人が守るべき独立性と客観性、そして得られた情報の裏付けや網羅性という基本的な立ち位置に沿う行為かどうかという一点で見分けます。求められているのは、ヒアリングで被監査部門から得た話を、そのまま監査意見の根拠とせず、文書や記録といった別の証拠と突き合わせて裏付けを取るように努めるという姿勢です。監査意見は複数の証拠に裏打ちされて成り立つものだからです。したがって、ヒアリングで被監査部門から聞いた話を裏付けるための文書や記録を入手するよう努めると述べているものが、監査人の立ち位置と合います。他の三つは、対象者を管理者に限定して現場を落としてしまう行為、その場で改善を指示して監査の独立性を損なう行為、記録の相違を避けるためと称して一人で全ヒアリングを担うという実施体制の話、というそれぞれ独立性・網羅性・客観性のどこかを損なう方向に踏み込んでおり、監査人が守るべき姿勢と合いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アシステム監査人は,監査対象部門に関係する…:監査人は、監査対象部門に関係する管理者の中からヒアリングの対象者を選ぶと述べています。管理者だけに聞くと現場実態や運用の細部が抜け落ち、実情を網羅する努力が損なわれ、対象者を偏らせないという網羅性の考え方と合いません。
- ウヒアリングの中で気が付いた不備事項につい…:気が付いた不備事項について、その場で被監査部門に改善を指示すると述べています。監査人は評価する立場で、改善の助言はできても、改善を指示して是正へ踏み込むと、被監査部門への独立性を損ないやすく、監査人の役割の境界からはみ出す方向に働きます。
- エ複数人で行うと記録内容に相違が出ることが…:記録内容に相違が出ることがあるので、一人の監査人がすべてのヒアリングを行うと述べています。相違を避けたいという理由で担当を一人に絞ると、担当者側の見落としや偏りをそのまま監査所見に持ち込みやすく、客観性を確保する組み方と合いません。
この問題の用語
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
- 被監査部門監査を受ける側の部門のことです。求められた調査には応じますが、存在しない証憑を作ったり、監査の項目を自分で決めたりはしません。
- 改善悪いところを直して、より良い状態にすること。一度で終わらせず、計画・実行・評価・見直しを繰り返して続けるのが基本です。
出典:平成21年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問58
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問59:監査人が行うフォローアップ(監査人)
- 令和7年度 秋期 午前 問58:システム監査基準に関する問題(監査人)
- 令和7年度 春期 午前 問59:システム監査における“監査手続”(システム監査)
- 平成30年度 春期 午前 問59:システム監査規程の最終的な承認者(被監査部門)
- 平成29年度 秋期 午前 問58:システム監査人が採るべき行動(被監査部門)
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