平成27年度 春期 午前 問60
システム監査
事業継続計画に関する問題
事業継続計画(BCP)について監査を実施した結果,適切な状況と判断されるものはどれか。
- ア従業員の緊急連絡先リストを作成し,最新版に更新している。
- イ重要書類は複製せずに 1 か所で集中保管している。
- ウ全ての業務について,優先順位なしに同一水準の BCP を策定している。
- エ平時には BCP を従業員に非公開としている。
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✓ これが正解ア従業員の緊急連絡先リストを作成し,最新版に更新している。
解説
非常時に本当に動かせるかで採点します。
設問は、事業継続計画について監査を実施した結果、適切な状況と判断されるものを選ばせています。事業継続計画は、平時の見栄えではなく、非常時に本当に動かせるかどうかで採点します。ですから、従業員の緊急連絡先リストを作成し、最新版に更新しているという状況が当てはまります。計画の第一歩は人に連絡がつくことで、連絡がつかなければ何も始まりません。ここで効いているのは、作成したことよりも、最新版に更新しているという方です。異動や退職や引っ越しで連絡先は必ず古くなるので、作って終わりにせず維持して初めて値打ちが出ます。同じ理由から、計画そのものも定期的に見直し、訓練で実際に使えるかどうかを確かめます。残りの三つは、いずれも非常時に動けなくなる形です。判定に迷ったら、その状態で本当に動けるかを問えば決まります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ重要書類は複製せずに 1 か所で集中保管…:重要書類を複製せずに一か所へ集める形です。平時の守りとしては筋が通りますが、その一か所が被災すればすべて失われます。分けて保管し、離れた場所にも置くのが基本になります。
- ウ全ての業務について,優先順位なしに同一水…:すべての業務を同じ水準で扱う形ですが、非常時は人も設備も限られます。先に戻す業務を絞り、業務ごとに目標復旧時間(RTO)などを決めておかないと、何から手を付けるかが決まりません。
- エ平時には BCP を従業員に非公開として…:平時には計画を従業員へ知らせない形です。知らない計画は実行できず、非常時ほど指示系統は乱れます。連絡網に含まれる個人情報などを絞るのは別として、計画そのものを隠すのは趣旨に反します。
この問題の用語
- 事業継続計画予期せぬ事態でも重要な業務を続けられるよう、事前に決めておく行動計画。全業務を同じ水準で守るのではなく、優先順位をつけて策定します。
- BCP事業継続計画のこと。災害やシステム障害が起きても重要業務を続けるために、平時のうちに決めておく行動計画を指します。
- RTO障害が起きてから、どれだけの時間で業務を再開させるかの目標。失ってよいデータ量の目標であるRPOとは別の指標です。
出典:平成27年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問60
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 秋期 午前 問55:RTOとRLOとを定めた例(RTO)
- 令和4年度 秋期 午前 問61:BCPの説明(BCP)
- 令和4年度 春期 午前 問58:事業継続計画に関する問題(事業継続計画)
- 令和4年度 春期 午前 問55:バックアップに関する問題(RTO)
- 令和元年度 秋期 午前 問61:BCPの説明(BCP)
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