令和5年度 北海道 午前 問39
主な医薬品とその作用
フマル酸第一鉄に関する問題
次の記述は、貧血用薬に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a フマル酸第一鉄は、不足した鉄分を補充することを目的として用いられる。
b 鉄製剤を服用すると便が黒くなることがあるが、使用の中止を要する副作用等の異常ではなく、服用前の便の状況との対比は不要である。
c 銅は、ヘモグロビンの産生過程で、鉄の代謝や輸送に重要な役割を持つため、補充した鉄分を利用してヘモグロビンが産生されるのを助ける目的で、硫酸銅が配合されている場合がある。
d マンガンは、赤血球ができる過程で必要不可欠なビタミンB12の構成成分であり、骨髄での造血機能を高める目的で、硫酸マンガンが配合されている場合がある。
- 1(a、b)
- 2(a、c)
- 3(b、d)
- 4(c、d)
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✓ これが正解2(a、c)
解説
aとcが正しい。便の色は服用前と比べ、B12はコバルト
手引き第3章の貧血用薬(鉄製剤)の知識で判断します。鉄欠乏性貧血は、鉄分の不足によりヘモグロビン(赤血球の中で酸素を運ぶタンパク質)が十分に作られなくなって起こる貧血です。
aは、フマル酸第一鉄は不足した鉄分を補充することを目的として用いられるという内容で正しい記述です。bは誤りです。鉄製剤を服用すると便が黒くなることがあり、これは使用の中止を要する副作用等の異常ではありません。しかし、鉄製剤の服用前から便が黒い場合は消化管内で出血している場合もあるため、服用前の便の状況との対比が必要です。対比は不要という部分が誤りです。
cは、銅はヘモグロビンの産生過程で鉄の代謝や輸送に重要な役割を持つため、補充した鉄分を利用してヘモグロビンが産生されるのを助ける目的で硫酸銅が配合されている場合があるという内容で正しい記述です。dは誤りです。赤血球ができる過程で必要不可欠なビタミンB12の構成成分であるのはコバルトで、骨髄での造血機能を高める目的で配合されるのは硫酸コバルトです。マンガンは、糖質・脂質・タンパク質の代謝をする際に働く酵素の構成物質で、エネルギー合成を促進する目的で硫酸マンガンが配合されます。
したがって、aとcを選ぶ組み合わせが正解です。ビタミンB12の中心にあるのはコバルト、と結びつけて覚えると、マンガンとの入れ替えに気づけます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1(a、b):aは正しいものの、bを選んでいる点が違います。黒い便は鉄製剤によることもありますが、服用前から黒い場合は消化管の出血のおそれもあるため、服用前と比べる必要があります。
- 3(b、d):bとdを選ぶ組み合わせで、どちらも誤りです。便の色は飲み始める前の状態と見比べる必要があり、ビタミンB12をつくる元素として加えられるのはマンガンではなくコバルトです。
- 4(c、d):cは正しいものの、dを選んでいる点が違います。造血を助ける目的で配合されるビタミンB12の成分はコバルトで、マンガンはエネルギーを生み出す酵素の材料として配合されます。
出典:令和5年度 北海道登録販売者試験 午前(北海道)問39(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、正誤・穴埋めの表を1行に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、北海道とは関係ありません。
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