税・その他の練習問題 問17
税・その他
長期譲渡所得に関する問題
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個人(宅地建物取引業者ではない)が土地を譲渡した場合の租税特別措置法第31条(長期譲渡所得の課税の特例)及び第32条(短期譲渡所得の課税の特例)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- ア長期譲渡所得に当たるか短期譲渡所得に当たるかは、その土地を譲渡した日において所有期間が5年を超えているかどうかで判定する。
- イ令和3年2月10日に売買により取得した土地を令和8年10月1日に譲渡した場合、譲渡した日には取得から5年を超えているが、令和8年1月1日における所有期間は5年以下であるため、短期譲渡所得の課税の特例の対象となる。
- ウ課税長期譲渡所得金額に対しては、その100分の30に相当する金額の所得税が課される。
- エ長期譲渡所得の金額は、所得税法第33条第3項に規定する譲渡所得の特別控除額(50万円)を控除した後の金額である。
答えと解説
✓ これが正解イ令和3年2月10日に売買により取得した土地を令和8年10月1日に譲渡した場合、譲渡した日には取得から5年を超えているが、令和8年1月1日における所有期間は5年以下であるため、短期譲渡所得の課税の特例の対象となる。
解説
長期か短期かは、譲渡した年の1月1日の所有期間で決まります。
個人が土地や建物(措置法では「土地等」「建物等」と呼びます)を譲渡したときの譲渡所得は、ほかの所得と分けて税額を計算します(分離課税)。このとき、長期譲渡所得(第31条)になるか短期譲渡所得(第32条)になるかは、「その年一月一日において」所有期間が5年を超えるかどうかで決まります。譲渡した日ではなく、譲渡した年の1月1日が基準です。所有期間は、取得をした日の翌日から引き続き所有していた期間として政令で定める期間です(第31条第2項)。
令和3年2月10日に売買で取得した土地は、令和8年1月1日の時点では所有期間が5年に届いていません。そのため、同じ年の10月に譲渡して実際の保有が5年を超えていても、第32条第1項の「五年以下であるもの」に当たり、短期譲渡所得になります。これが正しい記述です(相続や贈与で取得した土地は、所得税法第60条第1項により前の持ち主から引き続き所有していたものとみなされるため、本問では売買による取得としています)。
税率は、長期が課税長期譲渡所得金額の100分の15(第31条第1項)、短期が課税短期譲渡所得金額の100分の30(第32条第1項)です。また、どちらの金額も、所得税法第33条第3項の譲渡所得の特別控除額(同条第4項で50万円)の控除をしないで計算すると条文に書かれています。
ほかの選択肢の解説
- ア長期譲渡所得に当たるか短期譲渡所得に当たるかは、その土地を譲渡した日において所有期間が5年を超えているかどうかで判定する。:第31条第1項と第32条第1項は、所有期間を「その年一月一日において」判定すると定めています。譲渡した日を基準にするのではありません。
- ウ課税長期譲渡所得金額に対しては、その100分の30に相当する金額の所得税が課される。:課税長期譲渡所得金額に対する所得税は、第31条第1項によりその100分の15に相当する金額です。100分の30は第32条第1項の短期譲渡所得の率です。
- エ長期譲渡所得の金額は、所得税法第33条第3項に規定する譲渡所得の特別控除額(50万円)を控除した後の金額である。:第31条第1項は、長期譲渡所得の金額を、所得税法第33条第3項の譲渡所得の特別控除額の控除をしないで計算した金額としています。50万円は差し引きません。
根拠:租税特別措置法 第三十一条第1項/租税特別措置法 第三十一条第2項/租税特別措置法 第三十二条第1項/所得税法 第三十三条第4項。この問題は法令の条文から当サイトが作成した練習問題です(過去問ではありません)。
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