権利関係の練習問題 問49
権利関係
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Aが所有する甲建物をBに賃貸し(定期建物賃貸借ではなく、一時使用のためのものでもない。)、Bは甲建物に畳や建具などの造作を付加している。この場合に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
- アBが付加した造作であれば、Aの同意を得ていないものであっても、賃貸借が期間の満了によって終了するときは、Bは、Aに対し、その造作を時価で買い取るべきことを請求することができる。
- イAとBの間で、造作の買取りを請求しない旨の特約をしても、その特約は建物の賃借人に不利なものとして無効である。
- ウBがAの承諾を得て甲建物をCに転貸している場合において、AB間の賃貸借が期間の満了によって終了するときは、Aは、Cにその旨の通知をしなくても、その終了をCに対抗することができる。
- エAの同意を得てBが付加した造作については、賃貸借が解約の申入れによって終了するときも、Bは、Aに対し、その造作を時価で買い取るべきことを請求することができる。
答えと解説
✓ これが正解エAの同意を得てBが付加した造作については、賃貸借が解約の申入れによって終了するときも、Bは、Aに対し、その造作を時価で買い取るべきことを請求することができる。
解説
同意を得た造作は解約申入れによる終了時も買取請求できます。
借地借家法33条1項は、建物の賃貸人の同意を得て建物に付加した畳、建具その他の造作がある場合には、建物の賃借人は、賃貸借が「期間の満了又は解約の申入れ」によって終了するときに、賃貸人に対し、その造作を時価で買い取るべきことを請求できると定めています。これを造作買取請求権といいます。解約の申入れによる終了も含まれるので、この記述が正しいものです。賃貸人の同意を得ていない造作は対象になりません。
借地借家法には、賃借人に不利な特約を無効とする強行規定があります。30条は建物賃貸借の更新等を定めた第1節(26条から29条)の規定についてのもので、37条が無効とするのは31条・34条・35条に反する賃借人又は転借人に不利な特約です。33条はどちらにも挙げられていないので、造作の買取りを請求しない旨の特約が借地借家法の規定によって無効とされることはありません。
34条1項は、建物の転貸借がされている場合に、賃貸借が期間の満了又は解約の申入れによって終了するときは、賃貸人は、転借人にその旨の通知をしなければ、その終了を転借人に対抗することができないとしています。通知をすると、転貸借は通知の日から6月を経過して終了します(同条2項)。
ほかの選択肢の解説
- アBが付加した造作であれば、Aの同意を得ていないものであっても、賃貸借が期間の満了によって終了するときは、Bは、Aに対し、その造作を時価で買い取るべきことを請求することができる。:33条1項が買取請求の対象とするのは、建物の賃貸人の同意を得て付加した造作(賃貸人から買い受けた造作を含む)です。同意を得ていない造作は買取りを請求できません。
- イAとBの間で、造作の買取りを請求しない旨の特約をしても、その特約は建物の賃借人に不利なものとして無効である。:強行規定の30条は第1節(26条から29条)の規定、37条は31条・34条・35条に反する不利な特約についてのものです。33条はどちらにも挙げられていないので、借地借家法の規定でこの特約が無効とされることはありません。
- ウBがAの承諾を得て甲建物をCに転貸している場合において、AB間の賃貸借が期間の満了によって終了するときは、Aは、Cにその旨の通知をしなくても、その終了をCに対抗することができる。:34条1項により、転貸借がされている場合に賃貸借が期間の満了で終了するときは、賃貸人は転借人にその旨の通知をしなければ、終了を転借人に対抗できません。通知なしで対抗できるとする点が誤りです。
根拠:借地借家法 第三十三条第1項/借地借家法 第三十四条第1項/借地借家法 第三十条/借地借家法 第三十七条。この問題は法令の条文から当サイトが作成した練習問題です(過去問ではありません)。
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