権利関係の練習問題 問48
権利関係
建物の賃貸借に関する問題
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建物の賃貸借(定期建物賃貸借ではなく、一時使用のためのものでもない。)に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
- ア期間を1年と定めた建物の賃貸借は、期間の定めがない建物の賃貸借とみなされる。
- イ建物の賃借人は、賃借権の登記をしていなければ、建物の引渡しを受けていても、その後に建物を買い受けて所有権を取得した者に対して賃貸借の効力を主張することができない。
- ウ期間を6月と定めた建物の賃貸借は、期間の定めがない建物の賃貸借とみなされる。
- エ建物の借賃の増額について当事者間に協議が調わないときは、増額の請求を受けた賃借人は、増額を正当とする裁判が確定するまでは、請求された額の借賃を支払わなければならない。
答えと解説
✓ これが正解ウ期間を6月と定めた建物の賃貸借は、期間の定めがない建物の賃貸借とみなされる。
解説
期間1年未満の建物賃貸借は期間の定めがないものとみなされます。
借地借家法29条1項は、期間を「一年未満」とする建物の賃貸借は、期間の定めがない建物の賃貸借とみなすと定めています。期間6月は1年未満なので、この記述が正しいものです。期間1年ちょうどは1年未満に当たらないので、1年の期間の定めはそのまま有効です。なお、同条2項は、賃貸借の存続期間を50年までとする民法604条を建物の賃貸借には適用しないとしています。
31条は、建物の賃貸借は、その登記がなくても、建物の引渡しがあったときは、その後その建物について物権を取得した者に対し、その効力を生ずると定めています。物権を取得した者とは、建物を買って所有権を得た人などのことです。借家人は、鍵を受け取って入居するなど引渡しを受けていれば、新しい所有者に賃貸借を主張できます。
32条2項は、借賃の増額について協議が調わないときは、請求を受けた者は、増額を正当とする裁判が確定するまでは「相当と認める額」の借賃を支払うことをもって足りるとしています。ただし、裁判が確定して不足があれば、不足額に年1割の利息を付けて支払う必要があります。
ほかの選択肢の解説
- ア期間を1年と定めた建物の賃貸借は、期間の定めがない建物の賃貸借とみなされる。:29条1項が期間の定めがないものとみなすのは、期間を「一年未満」とする建物の賃貸借です。期間1年は1年未満に当たらないので、期間の定めがないものとはみなされません。
- イ建物の賃借人は、賃借権の登記をしていなければ、建物の引渡しを受けていても、その後に建物を買い受けて所有権を取得した者に対して賃貸借の効力を主張することができない。:31条により、建物の賃貸借は、登記がなくても建物の引渡しがあったときは、その後その建物について物権を取得した者に対して効力を生じます。登記がなければ主張できないとする点が誤りです。
- エ建物の借賃の増額について当事者間に協議が調わないときは、増額の請求を受けた賃借人は、増額を正当とする裁判が確定するまでは、請求された額の借賃を支払わなければならない。:32条2項により、増額を正当とする裁判が確定するまでは、請求を受けた者は自ら相当と認める額を支払えば足ります。請求された額を支払わなければならないとする点が条文と合いません。
根拠:借地借家法 第二十九条第1項/借地借家法 第三十一条/借地借家法 第三十二条第2項。この問題は法令の条文から当サイトが作成した練習問題です(過去問ではありません)。
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