権利関係の練習問題 問34
権利関係
弁済に関する問題
選択肢を押すと、その場で答え合わせ。宅建(宅地建物取引士)の練習問題 200問を、解説つき・無料・登録不要で続けて解けます。
弁済に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。なお、弁済について当事者間に特段の意思表示はないものとする。
- ア弁済をするについて正当な利益を有する者でない第三者は、債務者の意思に反して弁済をすることができない。ただし、債務者の意思に反することを債権者が知らなかったときは、この限りでない。
- イ弁済をする者は、弁済と引換えに、弁済を受領する者に対して受取証書の交付を請求することができる。
- ウ弁済の費用は債務者の負担とするが、債権者が住所の移転によって弁済の費用を増加させたときは、その増加額は債権者の負担とする。
- エ受領権者以外の者であって取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有するものに対してした弁済は、弁済をした者が善意であれば、過失があったときでも、その効力を有する。
答えと解説
✓ これが正解エ受領権者以外の者であって取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有するものに対してした弁済は、弁済をした者が善意であれば、過失があったときでも、その効力を有する。
解説
受領権者らしく見える者への弁済が有効になるのは、善意かつ無過失のときです。
弁済(債務を履行して債権を消滅させること)は、債務者だけでなく第三者もできます(第474条第1項)。ただし、弁済について正当な利益を持たない第三者は、債務者の意思に反して弁済できません。債務者の意思に反することを債権者が知らなかったときは別です(同条第2項)。
本来の受領権者(債権者や、受領の権限を与えられた者)でない者に払ってしまった場合、原則として、債権者が利益を受けた限度でしか効力がありません(第479条)。その例外が第478条で、取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有する者への弁済は、弁済をした者が「善意であり、かつ、過失がなかったとき」に限り有効です。善意でも過失があれば有効にならないので、過失があっても有効とする記述が誤りで、これが正解です。
このほか、弁済をする者は弁済と引換えに受取証書(領収書)の交付を請求でき(第486条第1項)、弁済の費用は債務者の負担ですが、債権者が住所の移転などで増やした分は債権者の負担です(第485条)。
ほかの選択肢の解説
- ア弁済をするについて正当な利益を有する者でない第三者は、債務者の意思に反して弁済をすることができない。ただし、債務者の意思に反することを債権者が知らなかったときは、この限りでない。:第474条第2項は、正当な利益を有しない第三者は債務者の意思に反して弁済できないが、債務者の意思に反することを債権者が知らなかったときはこの限りでないと定めており、記述のとおりです。
- イ弁済をする者は、弁済と引換えに、弁済を受領する者に対して受取証書の交付を請求することができる。:第486条第1項は、弁済をする者は弁済と引換えに受取証書の交付を請求できると定めており、記述のとおりです。領収書と引換えに支払うことができます。
- ウ弁済の費用は債務者の負担とするが、債権者が住所の移転によって弁済の費用を増加させたときは、その増加額は債権者の負担とする。:第485条は、弁済の費用は債務者の負担とし、債権者が住所の移転その他の行為によって費用を増加させたときはその増加額を債権者の負担とすると定めており、記述のとおりです。
根拠:民法 第四百七十四条第2項/民法 第四百七十八条/民法 第四百八十五条/民法 第四百八十六条第1項。この問題は法令の条文から当サイトが作成した練習問題です(過去問ではありません)。
同じ分野の問題
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)