権利関係の練習問題 問47
権利関係
建物賃貸借に関する問題
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Aが所有する甲建物について、Bとの間で、期間を2年とする建物の賃貸借契約(定期建物賃貸借ではなく、一時使用のためのものでもない。)を締結し、Bが甲建物の引渡しを受けて居住している。この場合に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
- アAが期間の満了の1年前から6月前までの間にBに対して更新をしない旨の通知をしなかったときは、契約は従前の契約と同一の条件で更新したものとみなされ、更新後の期間も2年となる。
- イAが期間の満了の1年前から6月前までの間に更新をしない旨の通知をし、その通知に正当の事由があると認められる場合であっても、期間の満了後Bが甲建物の使用を継続し、Aが遅滞なく異議を述べなかったときは、契約は更新したものとみなされる。
- ウ契約が更新されて期間の定めがないものとなった後、Aが解約の申入れをした場合、正当の事由があると認められるときは、賃貸借は、解約の申入れの日から3月を経過することによって終了する。
- エAがする更新をしない旨の通知に正当の事由があるかどうかは、AとBが甲建物の使用を必要とする事情だけで判断され、Aが明渡しと引換えにBに財産上の給付をする旨の申出をしても、その申出は考慮されない。
答えと解説
✓ これが正解イAが期間の満了の1年前から6月前までの間に更新をしない旨の通知をし、その通知に正当の事由があると認められる場合であっても、期間の満了後Bが甲建物の使用を継続し、Aが遅滞なく異議を述べなかったときは、契約は更新したものとみなされる。
解説
通知後も使用継続に遅滞なく異議がなければ更新とみなされます。
借地借家法26条1項は、期間の定めがある建物の賃貸借で、当事者が期間の満了の1年前から6月前までの間に更新をしない旨の通知などをしなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなし、ただし書きで、その期間は「定めがないもの」とするとしています。更新後も2年になるわけではありません。
同条2項は、1項の通知をした場合であっても、期間の満了後に賃借人が使用を継続し、賃貸人が遅滞なく異議を述べなかったときは、1項と同様に更新したものとみなすとしています。正当の事由のある通知をしていても、満了後の使用継続を放置すれば更新となるので、この記述が正しいものです。
27条1項は、建物の賃貸人が解約の申入れをした場合、賃貸借は解約の申入れの日から6月を経過することによって終了するとしています(民法617条は建物の賃貸借について3箇月としていますが、賃貸人からの申入れには借地借家法の6月が適用されます)。28条は、賃貸人の更新拒絶の通知や解約の申入れには正当の事由が必要で、その判断では双方の使用の必要性のほか、従前の経過、建物の利用状況・現況、財産上の給付の申出も考慮するとしています。
ほかの選択肢の解説
- ア…Bに対して更新をしない旨の通知をしなかったときは、契約は従前の契約と同一の条件で更新したものとみなされ、更新後の期間も2年となる。:26条1項ただし書きは、通知がなくて更新したものとみなされた場合、その期間は「定めがないもの」とするとしています。更新後も従前と同じ2年になるとする点が誤りです。
- ウ契約が更新されて期間の定めがないものとなった後、Aが解約の申入れをした場合、正当の事由があると認められるときは、賃貸借は、解約の申入れの日から3月を経過することによって終了する。:27条1項により、建物の賃貸人が解約の申入れをした場合、賃貸借は解約の申入れの日から「六月」を経過することによって終了します。3月とする点が条文の期間と合いません。
- エAがする更新をしない旨の通知に正当の事由があるかどうかは、AとBが甲建物の使用を必要とする事情だけで判断され、Aが明渡しと引換えにBに財産上の給付をする旨の申出をしても、その申出は考慮されない。:28条は、正当の事由の判断にあたり、双方が建物の使用を必要とする事情のほか、従前の経過や建物の利用状況・現況、明渡しと引換えの財産上の給付の申出も考慮するとしています。
根拠:借地借家法 第二十六条第1項/借地借家法 第二十六条第2項/借地借家法 第二十七条第1項/借地借家法 第二十八条。この問題は法令の条文から当サイトが作成した練習問題です(過去問ではありません)。
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