権利関係の練習問題 問45
権利関係
借地権の借地条件の変更の問題
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借地権(一時使用のために設定したことが明らかなものではないものとする。)の借地条件の変更及び増改築の許可に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
- ア増改築を制限する旨の借地条件がある場合において、土地の通常の利用上相当とすべき増改築につき当事者間に協議が調わないときは、裁判所は、借地権設定者の申立てにより、その増改築についての借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができる。
- イ建物の種類、構造、規模又は用途を制限する旨の借地条件がある場合において、事情の変更によりその借地条件と異なる建物の所有を目的とすることが相当であるにもかかわらず、借地条件の変更につき当事者間に協議が調わないときは、裁判所は、当事者の申立てにより、その借地条件を変更することができる。
- ウ裁判所は、借地条件の変更の裁判をする場合において、当事者間の利益の衡平を図るため必要があっても、他の借地条件を変更したり、財産上の給付を命じたりすることはできない。
- エ裁判所は、借地条件の変更や増改築の許可の裁判をする前に、特に必要がないと認める場合を除き、都道府県知事の意見を聴かなければならない。
答えと解説
✓ これが正解イ建物の種類、構造、規模又は用途を制限する旨の借地条件がある場合において、事情の変更によりその借地条件と異なる建物の所有を目的とすることが相当であるにもかかわらず、借地条件の変更につき当事者間に協議が調わないときは、裁判所は、当事者の申立てにより、その借地条件を変更することができる。
解説
建物の種類等の借地条件は当事者の申立てで裁判所が変更できます。
借地借家法17条1項は、建物の種類、構造、規模又は用途を制限する借地条件がある場合に、法令による土地利用の規制の変更や付近の土地の利用状況の変化などの事情の変更により、その借地条件と異なる建物の所有を目的とすることが相当であるにもかかわらず、当事者間に協議が調わないときは、裁判所は「当事者の申立て」により借地条件を変更できると定めています。当事者なので、借地権者からも借地権設定者からも申し立てられます。この記述が正しいものです。
同条2項は、増改築を制限する借地条件がある場合に、土地の通常の利用上相当とすべき増改築につき協議が調わないときは、裁判所は「借地権者の申立て」により、借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができるとしています。1項と2項で申立てをする人が違う点に注意しましょう。
3項は、裁判所が当事者間の利益の衡平を図るため必要があるときは、他の借地条件を変更し、財産上の給付を命じ、その他相当の処分をすることができるとしています。6項は、裁判所は、特に必要がないと認める場合を除き、これらの裁判をする前に「鑑定委員会」の意見を聴かなければならないと定めています。
ほかの選択肢の解説
- ア増改築を制限する旨の借地条件がある場合において、土地の通常の利用上相当とすべき増改築につき当事者間に協議が調わないときは、裁判所は、借地権設定者の申立てにより、その増改築についての借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができる。:17条2項で増改築の許可を申し立てるのは「借地権者」です。増改築をしたいのは借地権者なので、借地権設定者の申立てによるとする点が条文と合いません。
- ウ…の裁判をする場合において、当事者間の利益の衡平を図るため必要があっても、他の借地条件を変更したり、財産上の給付を命じたりすることはできない。:17条3項は、利益の衡平を図るため必要があるときは、裁判所が他の借地条件を変更し、財産上の給付を命じ、その他相当の処分をすることができるとしています。できないとする点が誤りです。
- エ…や増改築の許可の裁判をする前に、特に必要がないと認める場合を除き、都道府県知事の意見を聴かなければならない。:17条6項で裁判所が裁判の前に意見を聴くのは「鑑定委員会」です。都道府県知事の意見を聴くとする定めはありません。特に必要がないと認める場合を除く点は条文どおりです。
根拠:借地借家法 第十七条第1項/借地借家法 第十七条第2項/借地借家法 第十七条第3項/借地借家法 第十七条第6項。この問題は法令の条文から当サイトが作成した練習問題です(過去問ではありません)。
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