権利関係の練習問題 問21
権利関係
債務不履行による損害賠償の問題
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債務不履行による損害賠償に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- ア金銭の給付を目的とする債務の不履行について損害賠償を請求する場合、債権者は、損害が生じたことを証明しなければならない。
- イ当事者が債務の不履行について損害賠償の額を予定した場合であっても、債権者は、履行の請求又は解除権の行使をすることができる。
- ウ金銭の給付を目的とする債務の不履行が不可抗力によるものであるときは、債務者は、そのことを証明すれば損害賠償の責任を免れる。
- エ当事者が契約において違約金を定めたときは、その違約金は賠償額の予定とみなされ、これと異なる性質のものであることを主張する余地はない。
答えと解説
✓ これが正解イ当事者が債務の不履行について損害賠償の額を予定した場合であっても、債権者は、履行の請求又は解除権の行使をすることができる。
解説
賠償額を予定しても、履行の請求や解除はできます。
債務者が約束どおりに債務を履行しないことを債務不履行といい、債権者はこれによって生じた損害の賠償を請求できます(第415条第1項)。当事者は、あらかじめ損害賠償の額を決めておくこともでき(第420条第1項)、これを賠償額の予定といいます。第420条第2項は「賠償額の予定は、履行の請求又は解除権の行使を妨げない」と定めています。額を決めておいても、本来の履行を求めることや契約を解除することはできるので、これが正しい記述です。
金銭の支払を目的とする債務(金銭債務)には特則があります。損害賠償の額は、原則として債務者が遅滞の責任を負った最初の時点の法定利率で決まり(第419条第1項)、債権者は損害の証明をする必要がありません(同条第2項)。また、債務者は不可抗力を理由に責任を免れることができません(同条第3項)。
違約金については、第420条第3項が「違約金は、賠償額の予定と推定する」と定めています。推定は、反対の事情が証明されればくつがえる扱いで、反対の証明を許さない「みなす」とは違います。
ほかの選択肢の解説
- ア…について損害賠償を請求する場合、債権者は、損害が生じたことを証明しなければならない。:第419条第2項により、金銭債務の不履行による損害賠償については、債権者は損害の証明をすることを要しません。損害を証明しなければならないとする点が誤りです。
- ウ…が不可抗力によるものであるときは、債務者は、そのことを証明すれば損害賠償の責任を免れる。:第419条第3項は、金銭債務の不履行による損害賠償について、債務者は不可抗力をもって抗弁とすることができないと定めています。不可抗力を証明しても責任は免れません。
- エ当事者が契約において違約金を定めたときは、その違約金は賠償額の予定とみなされ、これと異なる性質のものであることを主張する余地はない。:第420条第3項は、違約金を賠償額の予定と「推定する」と定めています。推定は反対の証明でくつがえりうるので、みなされて異なる主張の余地がないとする点が誤りです。
根拠:民法 第四百十九条第2項/民法 第四百十九条第3項/民法 第四百二十条第2項/民法 第四百二十条第3項。この問題は法令の条文から当サイトが作成した練習問題です(過去問ではありません)。
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