権利関係の練習問題 問43
権利関係
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Aが所有する甲土地を、Bが建物の所有を目的として賃借し(一時使用のためのものではなく、定期借地権等(借地借家法第22条から第24条までに定める借地権)にも当たらない。)、甲土地上に乙建物を所有している。この場合における建物の買取りの請求に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
- ア借地権の存続期間が満了し、契約の更新がないときは、Bは、Aに対し、乙建物を時価で買い取るべきことを請求することができる。
- イAとBの間で、借地権の存続期間が満了しても乙建物の買取りを請求しない旨の特約をした場合、この特約は有効である。
- ウBが乙建物をCに譲渡し、Aが賃借権の譲渡を承諾しないときは、Cは、Aに対し、乙建物を時価で買い取るべきことを請求することはできない。
- エ乙建物が、存続期間の満了前にAの承諾を得ないで残存期間を超えて存続すべきものとして新たに築造されたものである場合、裁判所は、Bの請求により、代金の支払につき相当の期限を許与することができる。
答えと解説
✓ これが正解ア借地権の存続期間が満了し、契約の更新がないときは、Bは、Aに対し、乙建物を時価で買い取るべきことを請求することができる。
解説
期間満了で更新がなければ建物の時価買取りを請求できます。
借地借家法13条1項は、借地権の存続期間が満了した場合において契約の更新がないときは、借地権者は、借地権設定者に対し、建物その他借地権者が権原により土地に附属させた物を「時価で」買い取るべきことを請求することができると定めています。これを建物買取請求権といいます。この記述は条文どおりなので正しいものです。
同条2項は、建物が存続期間の満了前に借地権設定者の承諾を得ないで残存期間を超えて存続すべきものとして新たに築造されたものであるときは、裁判所は「借地権設定者の請求により」代金の支払につき相当の期限を許与できるとしています。期限の猶予を受けるのは、代金を払う側の借地権設定者です。
14条は、第三者が借地上の建物を取得した場合に、借地権設定者が賃借権の譲渡又は転貸を承諾しないときは、その第三者が借地権設定者に対し建物を時価で買い取るよう請求できると定めています。そして16条は、10条・13条・14条に反する特約で借地権者又は転借地権者に不利なものを無効としています。買取りを請求しない旨の特約は、借地権者に不利なので無効です。
ほかの選択肢の解説
- イAとBの間で、借地権の存続期間が満了しても乙建物の買取りを請求しない旨の特約をした場合、この特約は有効である。:16条は、13条に反する特約で借地権者に不利なものを無効としています。存続期間満了時に建物の買取りを請求しない旨の特約は借地権者に不利なので、有効にはなりません。
- ウBが乙建物をCに譲渡し、Aが賃借権の譲渡を承諾しないときは、Cは、Aに対し、乙建物を時価で買い取るべきことを請求することはできない。:14条は、借地上の建物を取得した第三者に対し、借地権設定者が賃借権の譲渡を承諾しないときは、借地権設定者に建物を時価で買い取るよう請求する権利を認めています。CはAに請求できます。
- エ乙建物が、存続期間の満了前にAの承諾を得ないで残存期間を超えて存続すべきものとして新たに築造されたものである場合、裁判所は、Bの請求により、代金の支払につき相当の期限を許与することができる。:13条2項で代金の支払につき期限の許与を求めるのは、代金を支払う側の借地権設定者です。借地権者であるBの請求によるとする点が条文と合いません。
根拠:借地借家法 第十三条第1項/借地借家法 第十三条第2項/借地借家法 第十四条/借地借家法 第十六条。この問題は法令の条文から当サイトが作成した練習問題です(過去問ではありません)。
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