権利関係の練習問題 問42
権利関係
借地権に関する問題
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Aが所有する甲土地を、Bが建物の所有を目的として存続期間30年で賃借している(一時使用のためのものではなく、定期借地権等の特約もない。)。契約から20年が経過し、まだ一度も契約の更新がされていない時点で、甲土地上のB所有の建物が火災で滅失した。Bは、残りの存続期間(10年)を超えて存続する建物を新たに築造しようとしている。AとBの間には、借地権の期間について別段の合意はない。この場合に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
- アAの承諾を得てBが建物を築造した場合、借地権は、承諾があった日又は建物が築造された日のいずれか遅い日から20年間存続する。
- イAの承諾を得てBが建物を築造した場合、借地権は、建物が築造された日から30年間存続する。
- ウBがAに対し残存期間を超えて存続する建物を新たに築造する旨を通知した場合において、Aがその通知を受けた後2月以内に異議を述べなかったときは、建物の築造についてAの承諾があったものとみなされる。
- エBが、Aの承諾を得ず、築造する旨の通知もしないで建物を築造した場合でも、借地権は、建物が築造された日から20年間存続する。
答えと解説
✓ これが正解ウBがAに対し残存期間を超えて存続する建物を新たに築造する旨を通知した場合において、Aがその通知を受けた後2月以内に異議を述べなかったときは、建物の築造についてAの承諾があったものとみなされる。
解説
通知後2月以内に異議がなければ承諾ありとみなされます。
借地借家法7条1項は、借地権の存続期間が満了する前に建物の滅失(取壊しを含む)があり、借地権者が残存期間を超えて存続すべき建物を築造したときは、借地権設定者(土地を貸している人)の承諾がある場合に限り、借地権は「承諾があった日又は建物が築造された日のいずれか早い日から二十年間」存続すると定めています。ただし、残存期間がこれより長いときや、当事者がこれより長い期間を定めたときはその期間によります。本問は残存期間が10年で別段の合意もないので、延長されるなら20年です。
同条2項は、借地権者が残存期間を超えて存続すべき建物を新たに築造する旨を通知し、借地権設定者が通知を受けた後2月以内に異議を述べなかったときは、承諾があったものとみなすとしています。この仕組みが使えないのは、契約の更新の後に通知があった場合です。本問はまだ一度も更新されていない時点の話なので、2項がそのまま当てはまり、この記述が正しいものです。
承諾も通知もないまま築造しても、1項の延長は生じません。延長の起算点は早いほうの日、期間は20年という二つの数字を正確に押さえましょう。
ほかの選択肢の解説
- ア…承諾があった日又は建物が築造された日のいずれか遅い日から20年間存続する。:7条1項の起算点は、承諾があった日又は建物が築造された日の「いずれか早い日」です。遅い日から数えるとする点が条文と逆になっています。
- イ…建物が築造された日から30年間存続する。:7条1項で延長される期間は20年です。本問では残存期間が10年で20年より短く、より長い期間の合意もないので、30年間存続するとはなりません。起算点も承諾日と築造日の早いほうです。
- エBが、Aの承諾を得ず、築造する旨の通知もしないで建物を築造した場合でも、借地権は、建物が築造された日から20年間存続する。:7条1項の延長は、建物の築造につき借地権設定者の承諾がある場合に限られます。2項の通知もしていなければ承諾があったとみなされることもないので、20年間の延長は生じません。
根拠:借地借家法 第七条第1項/借地借家法 第七条第2項。この問題は法令の条文から当サイトが作成した練習問題です(過去問ではありません)。
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