権利関係の練習問題 問37
権利関係
不法行為に関する問題
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不法行為に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- ア土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じた場合において、その工作物の占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。
- イ他人の生命を侵害した者は、被害者の父母、配偶者及び子に対しては、その財産権が侵害された場合に限り、損害の賠償をしなければならない。
- ウ注文者は、注文又は指図についてその注文者に過失があったときであっても、請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わない。
- エ数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が等しい割合で分割した額についてのみ、その損害を賠償する責任を負う。
答えと解説
✓ これが正解ア土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じた場合において、その工作物の占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。
解説
工作物の占有者が必要な注意をしていたなら、所有者が賠償責任を負います。
土地の工作物(建物や塀など)の設置や保存に瑕疵(欠陥)があって他人に損害を与えたときは、まずその工作物の占有者が賠償する責任を負います(第717条第1項本文)。占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしていたときは、所有者がその損害を賠償しなければなりません(同項ただし書)。したがって、この記述が正しいものです。所有者については、注意をしていたことによって責任を免れるという定めは置かれていません。
他人の生命を侵害した者は、被害者の父母、配偶者及び子に対して、その財産権が侵害されなかった場合でも損害を賠償しなければなりません(第711条)。
請負人が仕事について第三者に損害を加えても、注文者は原則として賠償責任を負いませんが、注文や指図について注文者に過失があったときは責任を負います(第716条)。また、数人が共同の不法行為で損害を加えたときは、各自が「連帯して」その損害を賠償する責任を負います(第719条第1項)。分割した額だけを負うのではありません。
ほかの選択肢の解説
- イ他人の生命を侵害した者は、被害者の父母、配偶者及び子に対しては、その財産権が侵害された場合に限り、損害の賠償をしなければならない。:第711条は、他人の生命を侵害した者は、被害者の父母、配偶者及び子に対しては、その財産権が侵害されなかった場合においても損害を賠償しなければならないと定めています。
- ウ注文者は、注文又は指図についてその注文者に過失があったときであっても、請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わない。:第716条ただし書により、注文又は指図について注文者に過失があったときは、注文者も、請負人が第三者に加えた損害を賠償する責任を負います。
- エ数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が等しい割合で分割した額についてのみ、その損害を賠償する責任を負う。:第719条第1項は、共同の不法行為によって損害を加えたときは、各自が連帯してその損害を賠償する責任を負うと定めています。等しい割合に分割するのではありません。
根拠:民法 第七百十一条/民法 第七百十六条/民法 第七百十七条第1項/民法 第七百十九条第1項。この問題は法令の条文から当サイトが作成した練習問題です(過去問ではありません)。
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