権利関係の練習問題 問33
権利関係
極度額に関する問題
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Aは、その所有する甲建物を居住用としてBに賃貸した。個人であるCは、Bの委託を受けて、Aとの間で、この賃貸借契約に基づいてBがAに対して負担する一切の債務を主たる債務とする保証契約を、極度額を定めて書面により締結した。Cは、Bと連帯して債務を負担する旨の約定をしていない。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- アCの請求があったときは、Aは、Cに対し、遅滞なく、主たる債務の元本や利息などについての不履行の有無並びにこれらの残額及びそのうち弁済期が到来しているものの額に関する情報を提供しなければならない。
- イ個人根保証契約は、書面によってされていれば、極度額を定めなくてもその効力を生ずる。
- ウ保証契約の締結後にBが死亡しても、主たる債務の元本は確定しない。
- エAがCに保証債務の履行を請求したときは、Bが破産手続開始の決定を受けておらず、その行方も分かっている場合であっても、Cは、まずBに催告をすべき旨を請求することはできない。
答えと解説
✓ これが正解アCの請求があったときは、Aは、Cに対し、遅滞なく、主たる債務の元本や利息などについての不履行の有無並びにこれらの残額及びそのうち弁済期が到来しているものの額に関する情報を提供しなければならない。
解説
委託を受けた保証人から請求されれば、債権者は履行の状況を遅滞なく伝えます。
本問の保証は、賃貸借から生じる不特定の債務をまとめて保証する根保証契約で、保証人が法人でない個人なので「個人根保証契約」に当たります(第465条の2第1項)。個人根保証契約は、極度額(保証人が責任を負う上限の額)を定めなければ効力を生じません(同条第2項)。書面で契約しても、極度額がなければ効力がありません。
保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合、保証人の請求があれば、債権者は遅滞なく、主たる債務の元本や利息などについての不履行の有無、残額、そのうち弁済期が到来しているものの額に関する情報を提供しなければなりません(第458条の2)。CはBの委託を受けているので、これが正しい記述です。
個人根保証契約では、主たる債務者または保証人が死亡したときに主たる債務の元本が確定します(第465条の4第1項第三号)。また、連帯保証でない保証人は、債権者から請求されたとき、まず主たる債務者に催告するよう求めることができます(催告の抗弁・第452条)。主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたときや行方が知れないときは除かれます。
ほかの選択肢の解説
- イ個人根保証契約は、書面によってされていれば、極度額を定めなくてもその効力を生ずる。:第465条の2第2項により、個人根保証契約は、極度額を定めなければその効力を生じません。書面で締結していても、極度額の定めがなければ効力を生じません。
- ウ保証契約の締結後にBが死亡しても、主たる債務の元本は確定しない。:第465条の4第1項第三号により、主たる債務者又は保証人が死亡したときは、個人根保証契約における主たる債務の元本は確定します。確定しないとする点が誤りです。
- エAがCに保証債務の履行を請求したときは、Bが破産手続開始の決定を受けておらず、その行方も分かっている場合であっても、Cは、まずBに催告をすべき旨を請求することはできない。:Cは連帯保証人ではないので、第452条の催告の抗弁を持ちます。Bが破産手続開始の決定を受けておらず行方も分かっているなら、まずBに催告するよう請求できます。
根拠:民法 第四百五十八条の二/民法 第四百六十五条の二第2項/民法 第四百六十五条の四第1項第三号/民法 第四百五十二条。この問題は法令の条文から当サイトが作成した練習問題です(過去問ではありません)。
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