権利関係の練習問題 問32
権利関係
連帯債務に関する問題
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A、B及びCは、Dに対して900万円の連帯債務を負っている。A、B及びCの負担部分は等しく、各300万円である。D並びにA、B及びCの間で、ある連帯債務者に生じた事由が他の連帯債務者に及ぼす効力について、別段の意思表示はない。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- アDがAに対して履行の請求をしたときは、その効力はB及びCにも及ぶ。
- イDがAに対してその債務を免除したときは、B及びCの債務も、Aの負担部分である300万円の限度で消滅する。
- ウAがDに対して600万円の債権を有している場合において、Aが相殺を援用しない間は、Bは、Aの負担部分の限度において、Dに対して債務の履行を拒むことができる。
- エAとDとの間で更改があったときであっても、B及びCの債務は消滅しない。
答えと解説
✓ これが正解ウAがDに対して600万円の債権を有している場合において、Aが相殺を援用しない間は、Bは、Aの負担部分の限度において、Dに対して債務の履行を拒むことができる。
解説
反対債権を持つ者が相殺しない間、他の者はその負担部分の限度で拒めます。
連帯債務は、数人がそれぞれ債務の全部を履行する義務を負う形です。債権者は、一人に全部を請求することも、全員に同時または順に請求することもできます(第436条)。
一人の連帯債務者に生じた事由が他の連帯債務者にも効力を及ぼすかについて、第441条本文は、更改(第438条)、相殺(第439条第1項)、混同(第440条)の場合を除き、一人に生じた事由は他の者に効力を生じないと定めています(相対的効力の原則)。履行の請求や債務の免除はここに挙がっていないので、他の連帯債務者には及びません。更改は例外に当たり、債権は全ての連帯債務者の利益のために消滅します。
Aが債権者Dに対して債権(反対債権)を持っている場合、Aが相殺を援用すれば、債権は全員の利益のために消滅します(第439条第1項)。Aが相殺を援用しない間は、他の連帯債務者Bは、Aの負担部分の限度で、Dに対して債務の履行を拒むことができます(同条第2項)。これが正しい記述です。
ほかの選択肢の解説
- アDがAに対して履行の請求をしたときは、その効力はB及びCにも及ぶ。:履行の請求は第441条本文の例外に挙がっていないため、Aに対する請求の効力はB及びCには及びません。別段の意思表示もないので、相対的効力の原則どおりです。
- イDがAに対してその債務を免除したときは、B及びCの債務も、Aの負担部分である300万円の限度で消滅する。:債務の免除は第441条本文の例外に挙がっていないため、Aに対する免除はB及びCに効力を生じません。B及びCの債務が300万円の限度で消滅することはありません。
- エAとDとの間で更改があったときであっても、B及びCの債務は消滅しない。:第438条は、連帯債務者の一人と債権者との間に更改があったときは、債権は全ての連帯債務者の利益のために消滅すると定めています。B及びCの債務も消滅します。
根拠:民法 第四百三十八条/民法 第四百三十九条第1項/民法 第四百三十九条第2項/民法 第四百四十一条。この問題は法令の条文から当サイトが作成した練習問題です(過去問ではありません)。
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