権利関係の練習問題 問4
権利関係
錯誤に関する問題
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AがBに対し、A所有の甲土地を売却する意思表示をした場合における錯誤に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。なお、各記述の錯誤は、いずれも法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるものとする。
- アAの錯誤が意思表示に対応する意思を欠く錯誤であって、Aに重大な過失がないときは、Aは、その意思表示を取り消すことができる。
- イAの錯誤が、Aが法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤である場合、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていなかったときは、Aに重大な過失がなくても、Aは、その意思表示を取り消すことができない。
- ウAの錯誤がAの重大な過失によるものであった場合でも、BがAに錯誤があることを知っていたときは、Aは、その意思表示を取り消すことができる。
- エAが錯誤を理由に適法に意思表示を取り消した場合、その取消し前にBから甲土地を買い受けたCが、Aの錯誤を知らなかったときは、知らなかったことに過失があっても、Aは、その取消しをCに対抗することができない。
答えと解説
✓ これが正解エAが錯誤を理由に適法に意思表示を取り消した場合、その取消し前にBから甲土地を買い受けたCが、Aの錯誤を知らなかったときは、知らなかったことに過失があっても、Aは、その取消しをCに対抗することができない。
解説
錯誤による取消しを対抗できないのは、善意でかつ過失がない第三者です。
錯誤とは、表意者(意思表示をした人)の思い違いのことです。第95条第1項は、意思表示に対応する意思を欠く錯誤(第1号)と、表意者が法律行為の基礎とした事情についての認識が真実に反する錯誤(第2号)を挙げ、その錯誤が重要なものであるときは、意思表示を取り消すことができるとしています。効果は無効ではなく取消しです。
第2号の錯誤は、第2項により、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限り取り消せます。また、錯誤が表意者の重大な過失によるときは原則として取り消せませんが、第3項により、相手方が錯誤を知り又は重大な過失によって知らなかったとき、相手方も同じ錯誤に陥っていたときは取り消せます。
取消しを第三者に主張できるかについて、第4項は「善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない」と定めています。Cが錯誤を知らなかったことに過失があるときは、この保護を受けられず、AはCに取消しを対抗できます。したがって、過失があっても対抗できないとする記述が誤りです。
ほかの選択肢の解説
- アAの錯誤が意思表示に対応する意思を欠く錯誤であって、Aに重大な過失がないときは、Aは、その意思表示を取り消すことができる。:第95条第1項第1号の錯誤で重要なものは取り消すことができ、表意者に重大な過失がなければ同条第3項の制限も受けません。正しい記述です。
- イAの錯誤が、Aが法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤である場合、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていなかったときは、Aに重大な過失がなくても、Aは、その意思表示を取り消すことができない。:第95条第2項により、法律行為の基礎とした事情についての錯誤は、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限り取り消せます。正しい記述です。
- ウAの錯誤がAの重大な過失によるものであった場合でも、BがAに錯誤があることを知っていたときは、Aは、その意思表示を取り消すことができる。:第95条第3項第1号により、錯誤が表意者の重大な過失によるものでも、相手方が表意者に錯誤があることを知っていたときは取り消すことができます。正しい記述です。
根拠:民法 第九十五条第1項/民法 第九十五条第2項/民法 第九十五条第3項第一号/民法 第九十五条第4項。この問題は法令の条文から当サイトが作成した練習問題です(過去問ではありません)。
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